片想い 〜魁さまからのいただきもの〜     




※「God Only Knows」の緋星魁さまから当サイトの一周年記念のお祝いにいただいた小説です。デュオとカトル様が学生さんというパラレル設定ですね☆




気がつけば好きだった。

「カートールー」
「デュオ?もう時間ですか?」
「おう!一緒に学校行こうぜー」

二人が出会ったのは二人が中学に上がったばかりの時。
  “今日隣に越してきたデュオ・マックスウェル。よろしくな”
第一印象は蒼い瞳。最初はただの友人として付き合ってきたが、お互い一人暮らしの為一緒にご飯を食べたり一緒に登下校しているうちに、カトルはデュオを気になりだし気づけば好きになっていた。

「うっわー。俺、今日数学当たるし!!カトル〜」
「また、してこなかったんですか?しょうがないですね」
カトルは机からノートを取り出すとデュオに手渡した。
デュオがにこりと笑ってありがとうと言うとカトルもにこりと笑い返した。
この笑顔がカトルを苦しめる。
デュオの心からの笑顔が向けられるのは自分とは違う人間に向けられている事を知っているから。
「席に着け。」
「なぁ〜。せんせー、コレ解き方わかんねーんだけど」
「デュオ・マックスウェル・・・・。コレは先週何回もしたはずだが、お前には補習が必要だな。放課後、教官室に来るように」
ヒイロ・ユイ
デュオ達の担任であり数学の教師。
そして、デュオが想いを寄せている人物。
ヒイロに話しかければ普段とは違う感じで微笑むし、ずっと目で追っているからデュオを見ているカトルにはすぐに分かってしまった。

「さんきゅ〜。カトルっていっつも綺麗に書いてるよな〜。」
「そうかな?デュオ今日補習でしょ?待ってるから早く行って来た方がいいと思う よ。ね?」
わざわざ好きな相手を遠ざけてしまう。
表では応援しようとしても、心のどこかでそれを邪魔する自分がいる。
現に今、カトルはデュオの服の裾をつかみそうになった。
デュオは慌てて鞄を持つと行って来ると満面の笑顔で走っていった。
デュオの姿が見えなくなるとカトルはふぅとため息をつき席に着いた。

君の邪魔を出来たらどんなに幸せだろう。
君を僕のモノに出来たらどんなにうれしいだろう。
でも、君は哀しむ。
僕は・・・・君の哀しんだ顔を見たくないんだ・・・・・。
他人から見たら綺麗事かもしれない、けど僕はデュオの幸せが自分の幸せに繋がるんだ・・・・。

「カートル!」
「ん・・・・デュオ・・・?あれ!僕寝てた??」
「うん。ぐっすり熟睡してたぜ」
カトルはそっかと呟き帰る用意をし始めた。
「なぁ、最近何か悩んでる?」
「え?いや何にもないよ」
「嘘だ!!最近カトル寂しそうだぜ?俺、協力出来る?」
カトルはバレバレかと小さくため息付き、デュオに話した。
「好きな子がね・・・いるんですよ」
「うっそ!いたの?本命」
君だと言えたらどんなに楽だろうか・・・・。
「でも、その子は先生が好きみたいなんだよね〜。」
デュオはむ〜んと考えるとぽんっと手を叩いた。
「じゃぁ、告白したら?当たって砕けろ!」
言ってしまおうか自分は君が好きですって。
しかし、言ってしまえばもう後戻りは出来ない・・・・・。
カトルは意を決めるとデュオをしっかり見つめた。
「デュオ、僕の好きな人は君なんだよ。君はどうする?僕に協力する?ヒイロ先生を諦めて?」
デュオは驚いた表情を見せたがまたう〜んと唸りだした。
一分くらい経過しただろうか、デュオはふとカトルの方を向いて話しかけた。
「それって、友達としての好き?それとも愛してるの好き?」
「後者だよ。どうする?」
「カトルは俺にとったらいい友達だぜ?それじゃダメか?」
「ダメなんだよ。デュオ、僕の言ってる意味分かってる?」
「わかって・・・ん・・・」
続きの言葉はふさがれた。カトルの唇によって。
「な・・・にすんだよ」
「僕が言ってるのはこうゆう意味。」
こんな自分見られたくないのに。
どろどろとした部分が出てきて、最後に君を傷つける・・・・・・。
しかし、取ってしまった行動は文章のように取り消しは出来ない。

さぁ、君は僕のココロにどう答えてくれる?


                        
●○END●○


 
後書き

なんじゃこりゃーーー!!
くっれーー!!暗〜〜。
って、こんなもん人様の一周年記念に送んなよ自分・・・・。
すみません〜。蓮上さん〜〜。
こんなのただの嫌がらせ同然ですね・・・・。
せっかくの一周年・・・・・。
目指していたのは1×2←4だったんですが、ヒイロ出番すくなー!!しかも、超中途半端・・・・・・。
煮るなり焼くなりなんでもして下さい!!




魁さん、お祝いの小説どうもありがとうございました〜!!
煮ても焼いてもいいとのことでしたので、UPさせていただきました(^^)