降下制御

「上がると必ず下がるときが来る」とよく言いますが、確かにそのとうりです。(航空機も一度飛んだらいつか着陸しなければなりません)パイロットが機体を着地させて自分の足で地面を踏みしめる方法はたくさんあります。その中には安全な方法もありますし、そうでないものもあるので、すべて知っておく必要があるでしょう。単に機首を下げて降下し始めると機体は加速します。しかしそれでは加速しすぎて、第二次世界大戦中の航空機の多くが耐えられない速度に達します。そうなると機体が多少振動し始め、その後まもなく機体の空中分解が始まり、パーツがどこかに飛んでいってしまいます。 降下と着陸を行うときは必ず必ず慎重に準備を進めてください。まず減速します。減速すると推力が低下し、飛行機が降下を始めます。昇降計を見て機体が降下しているか確認してください。高度が下がっていれば操縦桿を少しだけ前に倒します。このとき速度計から目を離してはいけません。安全に降下できる速度は機種によって異なりますが、降下速度が速すぎるようなら操縦桿を静かに自分の方に引いて、降下角度を浅くします。人工水平儀が取り付けられているなら、それを見て降下角度を確認できます。
大きく旋回しながら降下していけば、機体がバンクしている状態で自然に速度を落としていくことができます。ただし、この方法は失速する危険があるので速度に充分注意して下さい。加速せずに高度を下げるには一つ便利な方法があります。静かに機体を右か左にロールさせ、同時にラダーをロールと反対側に当て、ロールによる旋回を防ぎます。機体は斜め横向きに飛んでいく格好になりますが、降下するのに非常に役に立ちます。これは「スリップ」とか「サイド・スリップ(横滑り)」として知られ、この「IL−2FB」に登場する航空機よりもはるかに頑強性の低い航空機に乗っていた第一次世界大戦のパイロット達が、機体を空中分解させずに降下する方法として編み出した操縦法です。
頑丈な機体に乗っている場合はいわゆる「スプリットS」を使って降下できますが、これには強いGがかかります。この点をしっかり覚えておいてください。
戦闘で損傷を受けるなどして急いで不時着しなければならない場合は、スロットルをアイドリングの位置にしてフラップをめいっぱい下げて機首を下に向け、フラップが通常より多くの揚力を生み出せるようにします。飛行速度が300km/hを切ったら、降着装置を降ろし、できる限り地面と水平に飛行し、接地するまで浅い進入角度を維持します。