雪組DC「睡れる月」
                      2005年3月26日 16時公演 6列19番
難解な話と聞いて 一応プログラムには目を通したが?だった
しかし 初見でも大まかな筋立てと心の動きはわかった。
ただ 回数を重ねてみれば より心理描写が深く理解でき 背景 衣装模様等
確認ができる作品に違いない。
この作品は もう1回観たい!と思った。
DCの舞台は好きで シンプルだがセンスがよく場面展開もスムーズなのが良い
藤の花の場面は圧巻で 吉野の宮のセットも奥行きを感じて 神秘的だった。
大野先生の説明から
「室町時代に起こった実際の事件を背景に 転生 の概念を盛り込みながら
時代に奔放された人々のフィクション」「時代に弄ばれる人々の感情がメイン」
簡単にいえば 
人間を縛りつけるこの時代独特の制約や障害の中での 日本物の面白さでしょう
大野作品は和物中心で 私的には評価が高い
2002年花バウ「月の燈影」は好きな作品で 2004年星バウ「花のいそぎ」も印象に残る。
今回の舞台も美しい日本絵巻を見ているようで 夢のひと時であった。
朝海ひかる 貴城けいの出演で和物と知れば期待は膨らんだが裏切ることなく
作品に魅入っていた。
中納言の誠実さ ひたむきさは 朝海以外に思いつかないし
式部卿宮の気品ある物腰 台詞まわし 苦悩する表情はさすが!貴城けい
最後 貴城式部卿宮に支えられながら死んでいく 朝海中納言の死に行く様は絶品
朝海の息絶える場面は各作品では多く 
今回の中納言を初め マイケル スサノオ 伍封 ルドルフ いずれも印象が強い
作品はただ美しいだけではなく 各々の心理描写もしっかりわかり骨太の作品となっていた
壮 音月が抜けても役者が揃っていた
組長 副組長を初め 未来優希 悠なお輝 麻愛めぐるが上手い そして専科の一樹千尋
今回注目したのは 朝海中納言の幼馴染 衛門督の柊巴 後は水純花音 退団する安城志希
コミカルだった 貴船尚大凪真生
ここに水夏希が入るのか〜雪組は役者が揃っている
朝海は「春麗の淡き光に」から 大きな進歩が見られた。
歌 演技に安定感があり 時として貴城と存在感で並ぶが 決して食われることはなかった。
芝居に変に力が入らず 台本も自然で丁寧 「まことに美しい男」の台詞にも納得
そして舞風を見つめる目がいつもやさしい。
朝海&舞風が純愛ならば
貴城&花帆は危険度が高い打算に満ちた恋 もっと危ない場面も期待したが、、
宮家を守る為汚れまくっていく自分に対して
汚い物に触れさせず綺麗なままでいて欲しい朝海中納言への
いじらしい程の気持ち
自己犠牲の精神は貴城式部卿宮の表情から窺がえた
笑わない悲劇の武将は貴城にはまり 匂い立つような美しさだった。
悪将軍 一樹は 時としてアイーダの父がフト掠めたが いやらしい目つきは流石です
美穂圭子の悪っぷりが新鮮で 天勢いづるは最後の刺す場面以外は目立たす残念
曲 振付も良い出来で 深刻な場面の中で 狐とウサギのコミカルな場面が楽しく
ぬいぐるみのきつね?に怯える朝海の表情で笑った。
ただ 舞風の二役は難解で メリハリがなく 二宮が男だったとは後で理解した
転生の意味もイマイチ ピンと来ず 作品としての奥行きは1回では感じとれなかった
フィナーレ 男役群舞は 最高。
DCは前回 花組「天の鼓」 2作連続の和物だったが どちらも甲乙つけがたい作品だった。