怪しい既刊

『稚兒殺し 倉田啓明譎作集

限定四百九十九部

●仕様 






 


A5変形(148×194) 上製 総二九六頁 活版刷り

第壱番〜第四十九番
  2003年8月30日発刊
貼函入り 天金 アルミ箔装
別冊付録「探偵綺譚三騙」 B6版 96頁
     収録作品:女装の死刑囚、国際娘情死事件、雪達磨
口絵:一二明子 シルクスクリーン

特装本頒価 18,000円 (税別・送料サービス)
おかげ様で特装本は売り切れました。
     
第五十番〜第四百九十九番  発売中
加賀染縮緬装
口絵:牛島 孝


普及本頒価 4,200円 (税・送料別)

本文は正字、正かなです。



*特装本(100kb)、別冊付録(80kb)、普及本(417kb)の拡大写真がご覧になれます。
*写真撮影:小幡英典


●内容





序 皆川博子

  <耽美少年>  春雨の寮  若衆歌舞伎  稚兒殺し
  <偏奇傾怪>  謀叛 吾子を盗む話 人魚の肉 明月草子 オイロタス
  <探偵腐稿>  殺人發聲映畫  落ちてゐた蒼白い運命

異端者の悲み 西村賢太




華は毒あつてこそ美しいが、倉田啓明にあつては、我が身にありあまる華麗な毒に早々と蝕まれ、世人の属目の的となる前に、まつたき開花を待たずして萎え朽ちたといふべきか。―― 皆川博子


『稚兒殺し』 普及本


   偽作騒動を伝える雑誌・新聞記事
誠にお待たせしました。
龜鳴屋本第3冊目は、“奈落の作者”倉田啓明(倉田潔)の作品集『稚兒殺し』。昨年中に刊行すると勇み足気味に告知したものの、やはり亀の因果。すっかりカメレスならぬカメパブ(遅刊)となってしまいましたが、ようやく普及本の刊行と相成りました。特装本も8月30日に発刊となります。

この“奈落の作者”、ミステリーファンなら鮎川哲也の名アンソロジー『怪奇探偵小説集』に収録の「死刑執行人の死」で、谷崎潤一郎ファンなら昭和60年に朝日新聞紙上を賑わせた「誘惑女神」偽作騒動で、ひょっとしてその名を記憶されている方がおられるやも知れません。

大正半ば、谷崎はじめ、芥川、逍遥などの偽作で稿料を詐取して刑務所行きとはなりましたが、大物作家当人と出版社をすっかり信じ込ませた奸筆は、ハテ如何様なものなりや。

本書は、もちろん偽作を集めたものではなく、本人名義の作品集です。先の「誘惑女神」を偽作だと指摘した細江光氏は、啓明の諸作品について「倉田の作家的天分、学識が、ともに三流以下であることは、それらの文章を一読すればあきらかである。」とバッサリ切って捨てておられますが、龜鳴屋は縁あって作品を一読、捨てたもんでもないんじゃないと、奈落の底から拾い集めて一本にまとめることにいたしました。

絢爛繊美の少年愛もの、奇に偏し怪に傾く短篇・戯曲、珍品のC級探偵小説。初めて姿を現す“奈落の作者”倉田啓明の精髄をこっそりご堪能あれ。

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今現在、著者倉田啓明氏の消息がつかめておりません。氏に関する情報、ご親族、お知り合い等をご存知の方がおられましたら、版元の方までご連絡くださるようお願い申し上げます。
                     続刊予定