龜鳴屋第十四冊目
もくはんのうた 高橋輝雄作品集 外村彰編

高橋輝雄君は石山の奥、曾束という谷間に住み、分教場で教鞭をとりながら、月夜の晩は狐や狸を相手に詩をかいている。玄米パンのようにむしあがつた彼の詩の風味はもっと賞賛されるべきだとおもつている。余暇には版画の刀をふるう。毛銭詩集や浦塩詩集は彼の装幀である。 
井上多喜三郎     
  昭和十年撮影


スカーレット て1〜105


イエローオーカー る1〜105


アップルグリーン お1〜105


*ご注文の際はご希望の色をご指定下さい。
高橋輝雄
1913 年、名古屋生まれ。良寛に憧れ、仏道を志して5 年間京都の浄土宗寺院で小僧として働く一方、独立美術京都研究所に学び須田国太郎に師事、油絵とデッサンを学びながら、木版彫刻を始めた。1930 年、高野山で修学生活に入り、佛教専門学校(現佛教大学)を卒業。1938 年から大津市大石曽束の帰命寺住職となり、分校で教員を勤めた。2002 年死去。戦前から詩を発表、詩書や詩誌の装丁を手がけ、その蔵書票作品は温雅な人柄を彷彿させて、一部に熱心な愛好家がいた。無欲恬淡、名利を求めることなく、地元の山野の風光や動物たちを描いた童心あふれる作風は見る人を魅きつけてやまない。


【本書の内容】
   版画と絵  木版本  肉筆本  蔵書票集  蔵書票  装本・装画  賀状・葉書書簡類  その他
   虫眠館内外  詩  短歌  散文
   高橋輝雄の小さな世界 外村彰


高橋輝雄の詩より


  カタログ

あおばいちまいいちまいに
よるのあかりをともし
むかしのひとの
かずしれぬなきがらのなかに
すわって
きどあいらくの
てがみをひろげる

こどもたちのうたはとおく
やがてよぞらにきえ
へやのあかりにうかぶ
はなびらのうすべにいろも
かれて
ひとはしぬものだ
いっそくさんもんのしょうもんを
かぞえながら

















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                     続刊予定


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