「ホームアローン2」("Home Alone 2"):「ホームアローン」の3作目が、マコーレー・カルキン抜きで作られるらしいのですが、カルキン坊やあっての、「ホームアローン」だったのに・・・と思う人も多いかもしれません。子どもが泥棒をいろんなアイディアで退治するというのが、このシリーズでのメインですが、それよりもサイドストーリーが心を打ちます。1作目での年老いた父親と子どもの和解、2作目でのホームレスの女性とケビンの友情。これらが、ハッピーな気分にさせてくれます。どちらもジョン・ヒューズの脚本で、クリス・コロンバス監督です。ジョン・ヒューズの作品には、いつも涙腺をゆるめられっぱなしです。 「三人のゴースト」("Scrooged"):ビル・マーレーて何か暑苦しい感じがするけれど、この「三人のゴースト」の彼は、泣かせてくれます。リチャード・ドナー監督が、ディケンズの「クリスマスキャロル」を現代風に描いています。 「ファーザークリスマス」("Father Christmas"):とても人間くさいサンタクロースが、ここにいます。クリスマスイヴに世界中を飛び回って子ども達にプレゼントを配るそのサンタクロースが、他の364日に何をしているのかがかわいいアニメで描かれています。 「恋人たちの予感」("When Harry met Sally"):大きなもみの木を一人で引きずりながら歩くメグ・ライアンがとても印象的です。二人のクリスマスから一人のクリスマスを経て、年明けパーティでのラストシーンは、とても素敵です。実際にプロポーズする時に使えるかもしれません。 「34丁目の奇跡」("Miracle on the 34th Street"):リメイク版しか観ていませんが、脚本ジョン・ヒューズの「34丁目の奇跡」は、サンタクロースが存在するか、しないかを裁判で争うという話です。最後は、いかにもアメリカ、という感じがします。暖かい気持ちになれる映画です。
で、「ホームアローン2」ですが、泥棒への攻撃がひどすぎる気がします。泥棒に同情してしまって、ケビンがそこまでしなくても、と思ってしまいます。しかし、ロックフェラーセンタービル前のツリーでの再会、朝起きたらいっぱいのプレゼント、兄との和解、そしてキジバトのブローチが象徴するホームレスの女性との友情に、ラストは、うるうるしっぱなしです。ケビンが最後に言った、「君のことは忘れないよ」というせりふは、そっくりケビンに贈りたいと思います。
自動車が人間をすり抜けるなど、特撮をふんだんに取り入れてありますが、基本的には、ケチな男が、愛の大切さをクリスマスに悟るという物。最後のマーレーの大演説が、胸を打ちます。
サンタクロースがとったバケーション。フランスで料理を食べ過ぎたり、アイルランドで鮫におそわれたり、ベガスのギャンブルですってしまったり・・・。自分の家に戻ると山のような手紙と仕事が待っています。普通のおじさんですが、イヴには変わります。身支度して、そりに夢を乗せて、出発。サンタクロースがそりに乗って空を飛ぶシーンは、ジーンと来ます。「スノーマン」に出ていた子どもとスノーマンも出てきて、大切な役を果たしています。
ノーラン・エフロンの脚本ですが、やはりメグ・ライアンと組んで、自ら監督までしてしまった「めぐり逢えたら」も、クリスマスに始まって、バレンタインデーに終わるロマンチックコメディで、最後泣けます。
アメリカでは、玩具店でサンタクロースに扮した人がいて、子どもがその人に自分の欲しい物を頼むと、そばに親がいて聞いていて、イヴに用意するということをこの映画で初めて知りました。なかなか夢のある国では、ありませんか。