2014年読んだミステリベスト10
第10位
C・デイリーキング

『タラント氏の事件簿』

「8編のうちなんと7編において不可能犯罪を捜査する」タラント氏がすごいです。「第五の拷問」のマリー・セレスト号事件を彷彿とさせる事件の解決にはあ然。好きですけど。
第9位
ピエール・ルメートル

『その女、アレックス』

今年大人気のミステリ。女性の監禁事件から始まる予想もつかない展開に一気読みでした。殺人シーンがかなり残酷。ラストの決着には納得してしまいました。
第8位
パトリック・クウェンティン

『悪魔パズル』

記憶を失って家族や弁護士までもが別人として扱うのがなぜかという謎でひっぱります。とにかく妻の魅力にそこまでメロメロかー、と思いますが、よくできていて面白かったです。
第7位
森博嗣

『封印再度』

読まず嫌いの森ミステリィ。これはスラスラ読めました。WHO INSIDEというタイトルが秀逸。子どもがうまく使われていますね。しかしミステリよりも萌絵と犀川の関係が気になって、まさか…でした。
第6位
アンデシュ・ルースルンド

『三秒間の死角』

金沢読書会用に読みました。綿密に積み重ねられた計画。上巻ラストに唖然としました。下巻は怒涛の展開。先が気になってどんどん読めました。伏線も回収し、面白かったです。
第5位
スティーヴン・キング

『11/22/63』 

タイムトラベルできたら何をする?という命題からケネディを救おうとする話です。ラストがとても悲しくも美しいです。
第4位
マイクル・コーニィ

『ハローサマー、グッドバイ』『パラークシの記憶』

一作目はSFだけど少年と少女の甘酸っぱい恋を描いたラブストーリー。徐々に戦争の足音が近づき、最後には意外な結末が。続編もSFであり、ラブストーリーであり、まぎれもないミステリです。しかも前作の謎が説明されます。成長の物語でもあり、読後感はとても良いです。どうやって氷魔で殺そうとしたかという謎の解決はなるほどと思いました。犯人指摘のシーンが劇的です。
第3位
コニー・ウィリス

『ブラックアウト』『オールクリア1』『オールクリア2』

途中主人公たちのことが仕事中も気になるほどかなり感情移入してしまいました。SFとしてもミステリとしてもよくできています。読みなおしたけど、分厚い…。クリスティが好きな人にもおすすめします。
第2位
米澤穂信

『満願』

連城三紀彦を思い起こさせる見事なホワイダニット短編集です。最後の「満願」にはうなりました。
第1位
ヘレン・マクロイ

『逃げる幻』

人間消失と密室は今ひとつですが、ミステリとしてよく出来ています。伏線の回収がすごいです。さすがマクロイ。ただ帯と解説が残念。探偵役も伏せてほしかったかな。
戻る