さよなら(Fiction) 投稿者:しのす 投稿日:04月25日(日)06時53分16秒
「いやあ、もう自分の腹を切り裂いて、内臓を掴み出すような心境なんだ。
と言うよりも、自分の子どもを屋上から空中に向かって放り出すような感じかな。
まさに僕にとっては子どものようなものだったし。
でも手がかかりすぎたって感じかな。
しかし人生において決断は必要だし。
ここでやめておかないと、どんどんはまっていくこと間違いないし。
もう疲れたって感じなんだ。
だからさよなら、するんだ」
喫茶店で僕の話を聞いていた友人は、にっこりと微笑むと言った。
「いいじゃん。たかがホームページだろ。
やめたって誰も困りゃしないよ」
「たかが、だと!」
僕の手の中でグラスが割れた。