5回 北信越ホタル研究交流会 富山大会

皇紀 2679年 11月9日〜10日 富山県富山市いこいの村にて 

 11月9〜10日  2日間、富山県のいこいの里の宿泊研修施設 磯波風で行われた 第5回 北信越ホタル研究交流会 富山大会 
に参加してきました。 
 富山は管理人の第二の故郷でもあり、40年あまり世話になった土地であり、ホタル達と出会う切っ掛けの場所でもありました。
 久しぶりに北陸道を走りながら、小杉インターで降りて、会場へ向かった。

 午後の受付、オリエンテーション後に、高岡市中田地内のホタルの保護に当たって居られる場所を2箇所、案内して頂いた。
 中田中学校の中に作られたビオトープと、ホタルの幼虫の飼育場や飼育に当たっている科学クラブの生徒達から説明を受けた。
 その後、直ぐ傍の滝地区の用水路に設置されたホタル水路を見学した。

 夜は、懇親会と二次会が続き、北信越5県のホタルの会関係者が70人あまりで、楽しい会話が続いた。



 2日目は、各県からこの一年間の活動、研究報告が行われた。
 最初に富山県から、今回発見されたヒメボタルの生息地について詳細な報告がなされた。
 実は3年前の金沢での第3回大会から、5県の中でまだ生息が未確認な富山県関係者に確認要請があったのである。
 富山県関係者が再確認した所、1989年に昆虫学者の報告があり、
 神通川沿いでヒメボタルの確認記録が見つかったのである。 しかし、詳細は不明だったのである。
 それで、今年の3月から予備調査、昼間の調査を重ねて、7月8日に夜間の生息確認調査が実施され、
 富山市桐谷地区他1箇所で、小型ヒメボタルの生息地を確認したのである。
 また別グループが標高の高い有峰地区で、大型ヒメボタルを確認されたのである。
 学術的にもとても貴重な発見であり、みんなで喜び、現地調査に当たった富山県関係者に拍手が送られた。

※ この旧八尾町桐谷は昭和45年の学生時代から良く知っており、地すべり調査で何年間も通っていた場所でした。
  むろん、当時夜間に行くことはなかったので、知らなかった場所でした。
  報告を聞いて驚くと共に、来年は一度観察に伺うことを決めていました。

 続いて、各県の活動報告が行われた。
 それぞれの方達が地元で一所懸命にホタルの保護育成に当たられていることに嬉しい気持ちで一杯でした。
 午前中一杯の発表が終り、締めの音頭が取られて、来年二廻り目の交流会を続けていくことを決めて会は散会となりました。

 5県の持ち回りで、来年は長野か新潟になりますが、場所は今後打ち合わせて決まることになります。
 石川大会は、その後になりますが、1年早まるかも知れないとのこととなっています。
 その大会までに、個人で進めているホタル活動の成果と終活をしなければと思っています。

 午後からは、富山市婦中町にある日産化学富山工場内に作られたビオトープの見学をさせて頂いた。
 昼食も提供して頂き、社員やそのOB達が作っている保護管理グループに説明頂いた。
 10年ほどで見事なビオトープが完成し、そのホタル水路で自然に発生したヘイケボタルと共に、
 近くの小川から取った種蛍の幼虫を放流したゲンジボタルが安定して生息するようになったとの報告であった。

 ここでは、ビオトープ以外に地域の皆様との共同作業で花壇が作られ、いろんな花が春から秋まで咲き続けているとのこと。
 最後に、この花壇で栽培されたチューリップの球根を30球手みやげに頂いて解散となった。
 とても楽しい、そして金沢ホタルの一員としても、刺激を受けて帰宅した。

あとがき
 
 富山で学び、富山で仕事をして40年あまりお世話になりました。久しぶりに故郷へ帰った気持ちでした。
 通い慣れた国道359線音川線を走り、いこいの村に着きました。
 何度か来た施設でもあり、早朝に一周してきました。
 園内の園路周辺ではここ数日の間に、イノシシに荒らされた跡が一杯見られました。
 私園もそうですが、何とかしないと野外の施設はバタバタになりそうですね。
 富山の仲間から報告があったヒメボタルの再発見の話しは、とても嬉しい話しでした。
 ましてや、私にとっては学生時代、仕事を始めてから、何回も調べて回った桐谷に居たとは、驚きでした。
 小松や金沢市内でのヒメボタルの生息地探しをしている私たちにとって、とても励みになる話しでした。
 来年は、私たちから報告が出来ると良いなと思いながら、帰りました。
                       金沢ホタルの会 一会員