皇紀 2682年のホタル情報

今年も新しい年となり、ホタル達は今、冷たい水の中で冬眠中です。 

4月に入れば、冬眠から覚めて、5月に入れば、上陸してサナギになります。

そして今年もまた6月から7月にかけて、各地で、ホタル達と出逢い、ホタル好きな方達との出逢いも有ればと思います。

身体と目が見えるうちに、ホタルの光を一杯焼き付けておかなければと思う。 

 

以下は戦前の 蛍 として文部省唱歌として、歌われていたものです。

歌詞の内容からすると、ホタル一般ではなくて、ゲンジボタルを歌っているものと思われます。

水が流れ下る川縁で、ネコヤナギが繁茂している。水の中にはメダカが泳ぎ、群れて飛び交う姿はゲンジそのものです。

ヘイケボタルの歌詞も有って良いのではないかと思い、管理人が作ってみたものです。

川縁で棲息するゲンジホタルに対して、水田や沼地に棲息するヘイケボタルはゲンジと棲み分けているようである。

どちらも、見られる場所もあり、素敵な光のショーを見せてくれる。そんなホタルと共に生きていきたいものである。

          

ホタルの歌      

 日本のホタルは、3種類、ゲンジボタル ヘイケボタル ヒメボタル である。

 ゲンジは、川辺で、ヘイケは沼地やそれに似た水田で、ヒメは、中山間地の森や林で暮らしている。

人為的な環境では、用水や池などではゲンジとヘイケが、自然な野山ではゲンジとヒメが同時に見られることもある。

しかし、流れのある水域、溜まり水のある水域、陸だけで暮らすホタルに別れている。

これは、食べる餌が異なるので、カワニナと呼ばれる巻き貝、水棲の貝類全般、そして、陸にだけ棲む貝類を食べるものに区分される。

共に、オスがメスを捜すために、夜間に光るが、飛びかたや、光の波長と間隔が異なり、闇の中で、姿を見なくても区分可能である。

人は昼行性であり、夜間は照明なしに生活が出来ない。

しかし、ひと昔は、家の外では暗やみの生活であり、夏場のホタルの光は、とても明るく楽しかったものである。

夜空の星々も、何よりも月の満ち欠けは、とてもわくわくした。 

闇の中は魑魅魍魎の世界ではなくて、昼間とは異なるすばらしい自然が広がっているのである。  

  ゲンジボタル 文部省唱歌 : 原文

ほたるのやどは、かわばたやなぎ、 やなぎおぼろに、ゆうやみよせて、

 かわのめだかがゆめみるころは、 ほ、ほ、ほたるが、ひをともす。 

かわかぜそよぐ、やなぎもそよぐ、 そよぐやなぎに、ほたるがゆれて、

 やまのみかづきかくれるころは、ほ、ほ、ほたるがとんででる。

かわらのおもはさつきのやみよ、 かなたこなたに、ともよびつどい、

 むれてほたるのおおまり、こまり、 ほ、ほ、ほたるがとんでいく。

 

ヘイケボタル ヘイケの生態に合わせて作詞  

ほたるのやどは たんぼのいねよ 、 いねのはかげに ゆうやみ、せまり、

 たんぼの、かえるが なきだすころに、 ほ、ほ、ほたるが ひをともす。

 

ゆうかぜ、そよぎて、いねのは、ゆれる、 ゆらぐはかげで ほたるもゆれる、

 たにまに、まんげつ のぼるころに、 ほ、ほ、ほたるも とんででる。

 

たんぼのあぜみち ほたるのすみか、 かなたこなたで ともよび、つどい、

 むれてほたるの ひかりのじゅうたん、 ほ、ほ、ほたるが むれひかる

 

 ヒメボタル  ヒメの生態に合わせて作詞 

ほたるのやどは、やまべのもりよ、こだちのあいまに、くらやみ、せまり、

 やまのふくろうなきだすころに、ほ、ほ、ほたるが、ひをともす。

 

やまべのささはら、ざわざわさわぎ、やみのうえ、した、ともよびつどい、

  やまのいのこが、であるくころに、ほ、ほ、ほたるがあわせてひかる

 

こだちのはざま、したくさ、ゆれて、ほたるのともしび、あわせておどる

 よぞらの、ほしぼし、かがやくころに、ちひょうのほたるも、あわせひかる