皇紀 2683年のホタル情報

また一年が始まりました。

昨年は、ホタルの飛翔シーズンが終わった8月4日に私の故郷 小松市梯川流域は大雨に遭い、

私の生まれて、育ったかすかみ川は各地で氾濫して、私の管理している私園も洪水が流れ下り、

川べりは大きく削られてしまい、風景が一変してしまいました。 

ゲンジホタルがわずかですが、生息していた川は、植生と堆積物がすべて流れ去り、多分全滅状態となりました。

昨年後半は、ゴミや流木の始末に追われ、ホタルのことまでは考えが及びませんでした。

今年は再度ホタルの生息地を回復させるための活動を始めたいと思います。

本流沿いでは生息地はダメになったはずなので、支流のさらに奥の渓流を歩いてわずかにいるはずのホタルを探したいと思います。

しばらく、飼育はしていなかったのですが、種ボタルを探して生家の池や水槽で、幼虫を育てて、渓流に戻したり、

私園の水路に放して数年後には私園でもホタルが飛び交う日を期待したい。

 また、5月半ばから各地を観察したいが、今年は他の場所もホタルが少ないと思う。

          1月3日 新年に当たって

以下は戦前の 蛍 として文部省唱歌として、歌われていたものです。

歌詞の内容からすると、ホタル一般ではなくて、ゲンジボタルを歌っているものと思われます。

水が流れ下る川縁で、ネコヤナギが繁茂している。水の中にはメダカが泳ぎ、群れて飛び交う姿はゲンジそのものです。

ヘイケボタルの歌詞も有って良いのではないかと思い、管理人が作ってみたものです。

川縁で棲息するゲンジホタルに対して、水田や沼地に棲息するヘイケボタルはゲンジと棲み分けているようである。

どちらも、見られる場所もあり、素敵な光のショーを見せてくれる。そんなホタルと共に生きていきたいものである。

          

ホタルの歌      

 日本のホタルは、3種類、ゲンジボタル ヘイケボタル ヒメボタル である。

 ゲンジは、川辺で、ヘイケは沼地やそれに似た水田で、ヒメは、中山間地の森や林で暮らしている。

人為的な環境では、用水や池などではゲンジとヘイケが、自然な野山ではゲンジとヒメが同時に見られることもある。

しかし、流れのある水域、溜まり水のある水域、陸だけで暮らすホタルに別れている。

これは、食べる餌が異なるので、カワニナと呼ばれる巻き貝、水棲の貝類全般、そして、陸にだけ棲む貝類を食べるものに区分される。

共に、オスがメスを捜すために、夜間に光るが、飛びかたや、光の波長と間隔が異なり、闇の中で、姿を見なくても区分可能である。

人は昼行性であり、夜間は照明なしに生活が出来ない。

しかし、ひと昔は、家の外では暗やみの生活であり、夏場のホタルの光は、とても明るく楽しかったものである。

夜空の星々も、何よりも月の満ち欠けは、とてもわくわくした。 

闇の中は魑魅魍魎の世界ではなくて、昼間とは異なるすばらしい自然が広がっているのである。  

  ゲンジボタル 文部省唱歌 : 原文

ほたるのやどは、かわばたやなぎ、 やなぎおぼろに、ゆうやみよせて、

 かわのめだかがゆめみるころは、 ほ、ほ、ほたるが、ひをともす。 

かわかぜそよぐ、やなぎもそよぐ、 そよぐやなぎに、ほたるがゆれて、

 やまのみかづきかくれるころは、ほ、ほ、ほたるがとんででる。

かわらのおもはさつきのやみよ、 かなたこなたに、ともよびつどい、

 むれてほたるのおおまり、こまり、 ほ、ほ、ほたるがとんでいく。

 

ヘイケボタル ヘイケの生態に合わせて作詞  

ほたるのやどは たんぼのいねよ 、 いねのはかげに ゆうやみ、せまり、

 たんぼの、かえるが なきだすころに、 ほ、ほ、ほたるが ひをともす。

 

ゆうかぜ、そよぎて、いねのは、ゆれる、 ゆらぐはかげで ほたるもゆれる、

 たにまに、まんげつ のぼるころに、 ほ、ほ、ほたるも とんででる。

 

たんぼのあぜみち ほたるのすみか、 かなたこなたで ともよび、つどい、

 むれてほたるの ひかりのじゅうたん、 ほ、ほ、ほたるが むれひかる

 

 ヒメボタル  ヒメの生態に合わせて作詞 

ほたるのやどは、やまべのもりよ、こだちのあいまに、くらやみ、せまり、

 やまのふくろうなきだすころに、ほ、ほ、ほたるが、ひをともす。

 

やまべのささはら、ざわざわさわぎ、やみのうえ、した、ともよびつどい、

  やまのいのこが、であるくころに、ほ、ほ、ほたるがあわせてひかる

 

こだちのはざま、したくさ、ゆれて、ほたるのともしび、あわせておどる

 よぞらの、ほしぼし、かがやくころに、ちひょうのほたるも、あわせひかる