2004/4/11〜7/29までのWEB拍手のオマケ小説、第4弾です。
「ナルト」 優しく、かつ爽やかな笑顔。 コレがイルカ先生だったら、迷わずオレも笑顔を返す。 追加で腰に向かってダイビングなんてこともすると思う。 だが、 だが、 コイツにコレはありえない! 恐すぎる! 「うわああああ…!」 がばっと勢いよく起き上がると、そこは見慣れた自分のベッドの上。 なんだ、夢か…と心底ホッとする。 ◇ ◆ ◇ ◆ 時間通りに行っても意味はないと分かっているが、定刻に集合場所へ行く。 「おっはよー!サクラちゃん!ついでにサスケ!」 「おはよう、ナルト」 「…はよ。おい、ドベ。今日こそは足引っぱんじゃねーぞ」 一応挨拶は返すものの、お決まりの意地悪っぽい笑みを浮かべて憎まれ口を言うのも忘れないサスケ。 いつもなら、ドベって言うなあ!とサスケの見え見えの挑発に乗ってやって一騒ぎが起きるところだが、今日は様子が違った。 「それでこそ、サスケだよ…!」 どこか嬉しそうな笑顔でサスケの肩をポンと叩くナルト。 「「は!?」」 そのナルトの反応に驚いたのはサクラとサスケ。 「ちょっと、ナルトどうしたの?」 「おい、ドベ。何か悪いもんでも食べたのか?」 集合時間、定刻10分前―― 「ねえ、今日はカカシ先生どれだけ遅刻するかしら?私2時間」 「う〜ん。3時間30分だってば」 「サスケくんは?」 「……3時間」 カカシの遅刻時間で賭けをする7班の子供たち。 容認誤差15分で一番近い時間を当てた者が勝ち。 1週間の勝率1位が残りのメンバーからジュースを1本おごってもらえるというルールである。 因みに、カカシの遅刻が10時間/週でラーメン、20時間/週以上で好きなものをカカシが下忍メンバーにおごるという約束は捺印付きでされている。 「おはよう、諸君」 「「「!!!」」」 「嘘……カカシ先生が時間通りに来るなんて…!」 「一体どうしたんだってば!?」 「明日は嵐になるな…」 心底驚く下忍たち。 「オイオイ、君たち。褒めるならまだしも、そりゃないでショ…」 「…もしかして、偽者じゃねーのか…?」 カカシ(疑い)の言葉を無視して、仲間に問いかけるサスケ。 「きっと、そうだってばよ!」 「情報不足よ!残念だったわね、偽者さん!カカシ先生に化けるなら、時間にはルーズになりなさい!」 「ひ、ひどい…!」 ◇ ◆ ◇ ◆ 何だかんだで任務が終わった夜、ナルトの家…… 「カカシ、いつも今日みたいに早く来いよ?」 「んー、いつも早めに家は出てるんだけどね……」 「は?じゃあ、なんであんなに遅刻するんだって、カカシ!重い、オレに甘えるな!」 「ナルト〜」 「……ん?カカシ?何か、体熱くないか?」 「そお?」 「……やっぱ、熱あるよ」 「あはは〜、なんか今日は感じが違ったのそのせいかなあ?…熱があるって分かったら、急に体の力が……」 しかたなく、ベッドをカカシに貸してやり、ナルトは小さく溜息をついた。 「今日遅刻しなかったのは、頭が熱でおかしくなってたからだな……」 「好きだ、ヒナタ…」 「///私も…ナルトくんのこと、す、好きだよ…」 見つめあう瞳。 近づく2人の距離。 2人の唇の距離が0になろうとした瞬間…… 「ヒナタ様!」 目を開けて目の前にあったのは大好きなナルトの顔ではなく、従兄で分家のネジ。 「おはようございます、ヒナタ様。そろそろ朝の稽古の時間で…… バキっ ネジの言葉を遮って、ヒナタは思いっきりネジの腹部に掌打をあびせた。 白眼も発動中で、点穴に見事に入った。 「ぐはっ!……ひ、ヒナタ様…?…」 「いいところだったのに!どうしてせめてあと5秒待ってくれなかったんです!」 涙目で訴えるヒナタ。 「恨みます、ネジ兄さん……」 ヒナタの後に黒いオーラが見えた。 部屋の外の物陰。 ハナビ「あんなの、あんなの、姉様じゃない!(ガタガタ)」 ヒアシ(いつも、あの調子だと、廃嫡を考えなくてもいいんだがなあ…。) ネジ「ナルト、そんなところで何をしている?」 ナルト「ん?よお、ネジ。何って、落ちてた雑誌見てんの。コレ。」←18禁グラビア ネジ「…こういう雑誌はオレ達には早いんじゃないか?」 ナルト「まあ、普通はな。でもオレの場合、術の研究も兼ねてるし。」 ネジ「…どんな術だ…それは…」←呆れ ナルト「あれ?ネジは知らなかったっけ?じゃあ……(いたずらっぽく笑う)お色気の術!」 ボフン…! ナルコ「うっふ〜んvv」 ネジ「……くだらないな」 ボフン ナルト「ちぇっ。大真面目なネジには通用しないか。やっぱ改良は必要!」←再び大真面目な表情でグラビアを見る。 ネジ「オイ!」←ツッコミ ナルト「なんかさ、今日この季節にしては暑くないか?」←グラビア研究に飽きてきた。 ネジ「この季節にしてはな。だが、たいしたことはない」 ナルト「ネジは半袖ハーフパンツじゃん。まあ、右半身は包帯巻いてるけど。オレの服は首元は開いてるけど、通気性よくねえから暑いんだよ。」 ネジ「お前がその服を好んできてるんだろうに…」 ナルト「…上着脱ご」 ファスナーは下ろさず、豪快に脱ぐ。 その際、一緒にアンダーシャツもずり上がったため、その下の素肌があらわになった。 チラリと見えた薄い胸。細い腰。 上着を脱いで露出した鎖骨。 瞬間、真っ赤な顔をしたネジが自分の鼻と口を押さえた。 ナルト「…ネジ?」 ネジ「…すまない、ナルト。失礼する」 ナルト「???」 |