身近に聞く鳴き声

身近な場所で聞く鳥の声などを、名前の分かるものだけ取り上げました。
数えてみるとほんの少ししか知らないことに、申し訳ない気持ちになります。
長い間生きてきたのに、関心を寄せてこなかった鳥達に、改めて『こんにちは!』

なきごえファイルは"pikaさん"よりいただきました。MP3形式です。
ことりのさえずりは、pikaさんの小鳥達への愛情こもったページです。
写真は極めて出来の悪いものでごめんなさい。



2010年3月、「キジ」の寝る姿の部分を載せました
アオサギアトリ ウグイスオナガ カッコウ
カモメカラス カルガモキジ キジバト
シジュウカラシメ シラサギスズメ ツバメ
トビハクチョウヒバリ ヒヨドリマガモ
ムクドリモズヨシキリ   
カエルセミ 虫の声カラスの話 キジバトの民話

家で聞く
 家は高速道路(北陸自動車道)のインターから1キロもない所なのに静かです。
あたりには緑地公園、水田、神社と、比較的木の多い所です。
そのおかげで、いろいろな鳥たちが住めるのです。
車をガレージに入れておかないと、ときどき彼らの訪れた痕跡が残ります。

[キジ] なきごえ
キジのオス キジのメス
オスは色だけでなく、鳴き声も羽ばたきも派手です。
裏の休耕田に訪れ、どっしり構えています。2階の窓から撮りました。
8月のある日、初めて聞く大きい声に驚いて我が家の屋根を見上げると、ごらんのメスが。立派な尾が隠れていて残念。

 住宅の多くなったこの地域にも、残った自然を守るかのようにオスの「ケーン、ケーン」という鳴き声が辺りの家々に響き渡ります。鶏に似たトーンで「ケ、ケ、ケ、ケ、ケケーン」という鳴き声は何を訴えているのでしょうか。10mも離れていない所からパタパタと勢いよく羽ばたく音が聞こえて、驚くこともあります。裏の休耕田に訪れた日は、半日以上をこの田で過ごし、たまに庭の物干し竿の所まで近づいてきます。
 メスの鳴き声はなかなか聞けません。上の写真を撮った時に聞いた声は、大きなヒヨコのようなものでした。「ピーヨピーヨ」とでも表現するのでしょうか。その数週間後、隣のブロック塀の上をオスの幼鳥が鳴きながら歩いているのを見かけました。メスの成鳥と似た声で(もっとかわいい声?)鳴いていました。
 また、山道を走っていると道を横切ったり、山菜を採っているとそばの草むらから突然羽ばたいたりして、よく見かける鳥です。
松の上のキジ
 キジの寝る姿を初めて見たのは、3月22日でした。我が家の松の木のてっぺんにキジが飛んできて一夜を過ごしたのです。松の木は3メートル余りの高さで、てっぺんは尖っておらず枝が四方に広がっていて、ねぐらにできるのです。もっとも鳥のねぐら用にそうした訳ではありませんが。
 夕方6時半ごろ松の木に止まったときは、猫に追いかけられて逃げ込んだのかと思いました。隣をはじめ近所の猫がうろうろしているからです。でも、7時を過ぎても一向に降りる気配はありません。葉の上に首をちょこんと出して、口を開けました。声は出さず、あくびをしているかのようです。そのうち首が引っ込んで、丸い塊になってしまいました。闇も深くなり、風も無い静かな夜になりました。
夫が帰宅してそれを知り、まだ首を出している時に「戸を開けるな、静かに」と室内から無理やりカメラを向けていました。翌朝6時に見上げてみると、もうその姿はありませんでした。
 3月28日に再び訪れたのは、日の入り時刻の6時20分頃。そして、ケーンケーンと鳴いて飛び立ったのは、日の出の時刻の5時半頃でした。
 国鳥「キジ」のお話はこちら  
[カッコウ] なきごえ
メトロノームのように、つい体を揺らしたくなる、その鳴き声。 歌にもあるほどですから、何かしら、心に残るものがあります。
近くの神社の杜に住んでいるようです。時には鶏代わりにこの声で目が覚めます。
[モズ] なきごえ
百舌と書くこの鳥のにぎやかなこと。
本には、キィーキィーキィ、キチッ、キチッと鳴くとありますが、 表現の仕様のない落ち着きのない声で、人をハッとさせます。ちょっと長めの尾を振りながら飛んできます。
[キジバト] なきごえ
KAZZの描いた田舎のハト(左)と街のハト(右)

 田舎のハトとmえむが呼ぶのはキジバトで、いわゆるヤマバト。  街のハトはドバトで、「ポッポッポ、はとポッポ」と歌われ、公園などで豆をもらっています。
 庭の松の枝越しに見える隣家の屋根のアンテナは、キジバトの指定席のようです。 低い声で「デェデェーポッポー」と、のどかに鳴く声が聞こえると、反射的に指定席に目が行きます。 よく聞いていると、決まって「デェデェーポッ」で終わります。
 たまに違う声も聞き、不思議に思っていましたが、夏休みのある日、ラジオの「こども科学電話相談」を聞いていて答えが分かりました。 近くに巣があったりしてメスがいる時で、愛を表す声だったのです。また、お尻から「プッ」という音を出すのは何かという小学生の質問があり、なかなか聞く機会の少ない音ですがそれも求愛行動らしいということでした。
 そういえば5月の或る時は、2羽いたっけ。家の前の電線で一羽がグッ、グッと鳴きながらもう一羽に擦り寄ってました。また、7月のぶどう園で「プッ」というのも聞きました。決して小さくはない音です。そばに人がいたら、その人のオナラだと思っちゃいます。
 民話(デェデェーポッポの話)にもなっている、人々の身近にいる鳥です。
左の写真は6月初旬に河北潟のぶどう園で。作業中に葉の陰から突然目の前に現れると、人もハトもびっくり。ハトはジッと人を見つめたまま身じろぎ一つしません。害を加えられるかもしれない状況でも、卵を守る親鳥は『えらい!!』
右の写真は別の年の7月。親鳥が餌を捕りに行っている間隙をぬってヒナに『今日は』。すると右の1羽は敵が来たとくちばしでつつこうとします。
冬の庭で。鳥も冬は寒いのでしょう、首をすぼめてうずくまるように松の枝に止まっていました。右は、何が目的だったのか台所横、戸から1mも離れていない所までやってきました。餌がなくてごめんなさい。

[オナガ]なきごえ
長くてきれいな青色の尾をもった、名前通りのきれいな鳥。庭に来てくれた時はうれしくなります。ギーギーという声がちょっと気になりますが。低い所にとまると周りをきょろきょろ見回して用心深そうです。小さな音でもすぐに飛び立ってしう、なかなか神経質な鳥のように思われます。
 干し柿を食べるオナガを見て驚きました。雪が積もった或る冬の日のこと、台所のすぐ軒下にある干し柿をつついているのです。竿に止って下を向いてくちばしを懸命にのばしてみたり、竿から離れて羽ばたきながら干し柿の先の方をつつくのです。ガラス窓で遮られているとはいえ、1メートルほどしか離れていない所で人間がじっと見ているのに、しばらくその動作が続きました。何かいじらしく感じられたので、飛び去った後で干し柿を吊るしてある紐を竿のすぐそばまで短くしてやったり、別の柿を垣根に吊るしたりしました。案の定、後日またやってきて、でこぼこになった柿をつついていました。
(左は6月に庭で。右は電線上)
庭を飛ぶオナガ 電線上のオナガ

[ムクドリ]  なきごえ
体はスズメより一回り大きく、頭が黒い。飛ぶと開いた尾羽の白い部分が開いてきれいです。 春も秋も、群れで田畑を飛び回っています。時にはスズメと同じくらい数が多く、せわしなく動いています。
 庭に寄り道した2羽は親子でしょうか。大きくて先だって餌をさがしている親らしい一羽を撮ることができました。
餌をさがして庭におりたったムクドリ
[ヒヨドリ] なきごえ
 鳴き声は4種類ほど聞きました。中でも、4音階で鳴くのには驚きです。うぐいすのように長音はありませんが、なかなかの歌い手です。12月のある日には、2羽が仲良く庭の南天に止まり、赤い実をくわえたかと思うと、さっと飛んで行きました。また3月のある日には、ヒイラギ南天の黄色い花を幾つもついばんでいました。
 何処にでもいる鳥なのですが、それと確認するのは容易ではありませんでした。教えてもらわずに図鑑などで調べるのは大変です。遠くにはしょっちゅう見ているのですが、姿がよく見える近さで、正に写真で見るのと同じだと確認するまでに、1年ぐらいかかりました。(我ながらあきれちゃいます)
[シジュウカラ] なきごえ
黒と白のコントラストが目立つので、少し遠くても分かります。体が小さいと声も高くなるのでしょうか。
4月に水田を耕運機が耕していると、そばの畦(あぜ)や機械の周りに集まっています。
[アトリ] なきごえ
冬鳥で常に群れているということですが、我が家で見たのは1羽だけでした。近くに群れも見えないし"はぐれ鳥"なのか、一匹狼ならぬ"一羽鳥"なのかもしれません。
 「花鶏」と書く理由もわかります。小さいながら色使いが目立つのです。濃い目の茶色をベースに、頭と羽の半分くらいが黒色、胸が橙色っぽく、お腹のほうが白いです。台所の窓から1.5mほどの木の枝にいたので、よく観察できました。(この時は鳴いてくれませんでした)
 1月のある日曜日、生垣の向こうから初めて聞く声が聞こえました。夫は「ああ、あのギィギィ鳴くのはアトリだ。若い頃、山で網にかかったアトリを家で飼っていたことがある」と自信たっぷり。その後も2,3度同じ場所から聞こえました。鳴き声を表すのは"キョッ、キョッ"とか"ギョッ、ギョッ"の方が近いようです。
[シメ] なきごえ
アトリ目のシメは、mえむがアトリと見間違えた鳥です。平屋の屋根にいたのですが、鳴き声がまったく違うのです。アトリより高く短い声です。よく見ようと双眼鏡を取りに行っている間にいなくなりましたが、声をPikaさんのページで聞いて、シメだと分かりました。
1度近くでゆっくりと姿を見せてくれるといいのですが・・・。
[アオサギ] なきごえ
畦のアオサギ 屋根の上のアオサギ
 アオサギは裏の田んぼに水があると、よくやってきます。大きいので目立ちます。 飛び立つときに「クワッ」と鳴くのを、mえむはこの家に来てから幾度か聞きました。上の"なきごえ"のような声です。
 友人KAZZの話『飛びながらゴアーッと鳴くのを聞いて、恐竜時代のままで進化していないのではないかと感じた』、それを実感したのは、2階建ての屋根近くを飛びながら鳴いたのを真下で聞いた時でした。何とも原始時代を想像させる大きな声でした。

[シラサギ] なきごえ
 シラサギは白いサギの総称で、大きさによってコサギ、チュウサギ、チュウダイサギ、ダイサギと分類され、くちばしなどが異なるそうですが、幼い頃から区別しないでシラサギと呼んできました。
 道路や住宅のすぐそばの田んぼでもよく見かけるのは、コサギでしょうか。時にはチョコマカと動き回って餌を捜しています。
 声を聞きとる機会がないまま数十年も過ぎ、やっと聞いたのは56歳になった2004年。真上を飛んで行った時の声は、アオサギより少し柔らかいものでした。
しらさぎ


[カルガモ] なきごえ
 近くの犀川にカモがたくさんいて、たまに裏の田んぼや用水にも来るのですが、どんな鳴き声なのか知りませんでした。2月半ばのこと、夜になると鳴き出すのがいました。カエルにしては早すぎるし声も大きいと思っていたのですが、それがカルガモだったのです。
 胴太で重そうに飛ぶ姿と、つぶれたような鳴き声が妙に合っています。


[マガモ] なきごえ
 家の傍にはなかなか来てくれなかったマガモ。犀川からおでかけの日に遭遇してパチッ。メス一羽では不安なのか二羽一緒でした。
 ちなみにオスは頭や首が緑色できれいですが、繁殖期にはメスのような色に変わるとか。目立たなくして敵から身を守らなくちゃ、家族が一番ですものね。


[カモメ] ユリカモメのなきごえ
 春のある日、海の側でもないわが家に1羽のカモメが飛んできて、驚かされました。調べてみると、ユリカモメは河の中流地域でも見られるそうで、納得。
 ウラジオストクでは、海の直ぐそばの寮にいましたから、窓辺に留まっていたりして、鳴き声もよく聞こえたものです。
 写真は能登半島の入口、羽咋(はくい)にある千里浜で。
[トビ] なきごえ
トンビがくるりと輪を描く姿に「世の中、平和だなぁ〜」と言いたくなります。ピーヒョロロという鳴き声も他と一線を画した、穏やかなものです。上を向いて、ひととき厳しい現実を忘れます。
[カラス]
いました、いました、ハシボソガラスが。澄んだ声のハシブトガラスと違って、濁った声です。 喉の奥から絞り出すように「アアア、アアア」と。何も説明しなくても皆さんご存知なのに、失礼しました。ハジボソガラスは大人しいのかと思いきや、トンビやハトを追い回しているのを見ました。 もしかして、巣が脅かされる状況だったのでしょうか。
 鳥達に関心のない人達の間でも、ごみ問題などでけっこう話題にのぼります。聞いた話を文末にいくつか書いてみました。
 話は変わりますが、ウラジオストクでは、日本でのカラスと同じくらい頻繁に、カササギを見たものです。日本では、カササギは民家の庭には現れないのでしょうか。
[スズメ]
おっと、忘れてはいけない。スズメがいました。 晴れた朝はもちろん、雨のあがったばかりの朝に聞こえるその声は、 私の心を軽やかにして、何か新しいいいことがありそうな気分にしてくれます。
 ある秋の夕方5時ごろ、窓の外はとても賑やかでした。電線上に並ぶスズメは見慣れてはいるものの、数が半端ではありませんでした。200羽は超えるように見えました。何事かと緊張したほどです。日常が非日常に変わった一瞬でした。
[セミ] なきごえ
夏は何といってもセミ。街中でもアブラゼミやミンミンゼミが声の大きさを競い合います。 はじめての留学生はたいていこれに驚き、蝉時雨という語を知るのです。
 抜け殻が庭のあちこちに。菊の葉にもしっかりつかまっていました。こんな頼りない葉先でよくも渾身の力をふりしぼって脱皮したものだと感心。
 ある日のこと、台所の網戸にぶつかったようにしてとまったセミが「セミの横歩き」を見せてくれました。目の前で70センチほど移動。またある日の夕立時、あわてて飛び立った「蝉の雨宿り」は、斜めに伸びた太い松の幹の雨の当たらない下方でした。
[虫の声] 
7月25日頃から聞こえる虫の声、10月にもなると深まり行く秋を感じさせます。夕方、鈴虫の声が聞こえてくる時など、仕事場になってごちゃごちゃしている居間も居心地の良い部屋に変わります。
 昼はコスモスが群れて咲くところ、朝夕は虫の声でいっぱいです。散歩の楽しさが倍増するというもの。
[カエル]
夕方になると賑やかになるのが、裏の田んぼのカエルです。
その合唱振りは、時には「第九」の晴れ舞台のようです。 そばの駐車場に何か動きがあるとピタッと鳴きやみ、 しばらくして指揮者(ボスガエル?)が鳴き始めると皆が従います。

河北潟などで聞く

[ヒバリ] なきごえ
農地と草地が広がる河北潟干拓地の春は鳥達で賑やかです。キジ、カッコウのバックコーラスを担当するのはヒバリです。小さい声ながら、集まると相当なものです。
 しばらくはウキウキした気分にさせてくれるのですが、5,6時間も聞こえると、少し静かにしてと言いたくなる事も。
[ヨシキリ] なきごえ
朝、河北潟のぶどう園に行くと、柱の上で鳴いていました。澄んだ空気のもと、澄んだ声でした。
近づいていくと葦の茂みに飛び込んでしまいました。
ぶどう園のおじさんに名を尋ねて初めて知った鳥です。
[ツバメ] なきごえ
 かほく市の田舎を訪ねた2004年春。民家のあるところも、すごい速さで低く飛んでいました。急に折り返すのは、ツバメならではの華麗な技です。しばらく見とれていました。
 ツバメは南からやってきて春を告げ、よく軒に巣を作るので、子供達にも親しまれています。でも、私の家に巣を作ってくれなかったので、すぐ傍で鳴き声を聞くのは、その時が初めてでした。
[ウグイス] なきごえ
 津幡町にある石川県森林公園で聞きました。森の中に響くその声は、聞く人も森の一部だと感じさせるに十分です。ワラビを採りに行っていたのですが、その手を休めて耳を傾けました。
[ハクチョウ] コハクチョウのなきごえ
 羽咋(はくい)にある邑知(おうち)潟に毎年白鳥が飛来するというので、近くに行く用事があった時に寄って見ました。埋め立てられたのでしょうか、きれいに整地された田んぼの中の池という感じの潟です。
 もう北に帰る頃の3月10日、運良くまだいました。午後2時ごろ、どの群れも田んぼに上がって食事の真っ最中でした。帰る間際の腹ごしらえというところでしょうか。さほど大きくなかったので、コハクチョウでしょうか。

カラスのお話
第1話 カーコのお出迎え
飼い犬が取っておく餌をもらっているカラス。犬の飼い主のAさんは、カラスを飼っているとまでは言わなくても、自然と親しみが湧き、カーコと呼ぶようになりました。近所の人たちも「お宅のカーコが来てたよ」と公認です。Aさんが車で帰宅すると、バックミラーをコンコンとつついて「お帰りなさい」。
第2話 餌をもらうガーコ
ゴミ箱をあさっていたカラスを見かけたおばあさん。「ごみが散らかって迷惑よ。えさを上げるからおいで」。声をかけられた1羽のカラスがカラスを呼んで、家に着く頃には大勢になっていました。その時は餌をまいてやったものの、大勢ではうるさくて近所に迷惑。「近所に迷惑だから、1羽だけにしてちょうだい」とカラスに頼みました。
翌日現れたのは1羽だけ。それからは、ガーコと呼ぶと飛んで来て餌をもらうようになりました。そのうち2羽になり、おばあさんは番いなのだろうと思っています。
第3話 ごみ置き場での連携プレイ
カラスに引っ掻き回されるのを防ぐため、網がかけてあるごみ置き場での事です。1羽では手(くちばし)が届かない食べ物を3羽で協力して手(口)に入れていました。
1羽が網を上方に持ち上げ、もう1羽がすそを持ち上げて入口を作り、もう1羽が目当ての食べ物をGETしました。カラスは頭がいいとはよく言われますが。
第4話 敵討ち
ゴルフのプレイ中のこと。打ったボールが、偶然にもカラスに激突して、カラスは墜落。それを見ていたのか、別のカラスがプレーヤーの頭を突付きに来ました。故意ではないという説明も通じず、逃げ回るしか手がありませんでした。
民話「デェデェーポッポの話」
 昔、何事にも親に反抗して、親の言うことは聞き入れないキジバトの息子がいました。 親バトが右へ行こうと言えば左へ行くという具合に、何事も反対の行動をして困らせていました。 それでもお母さんバトは息子バトを見捨てず、何とか真直ぐに育ってほしいと願いましたが、かないませんでした。
 年月が過ぎ、とうとうお母さんバトの死期が近づいた時、息子バトに遺言を残しました。 『私が死んだら、川のそばに葬っておくれ』と。お母さんバトは、何事も反対に行動する息子だから、川のそばと言えば山の上に葬ると考えたのでした。
 母親の死を迎えて初めて息子バトは悔い改めました。過去の親不孝を侘び、最期の言葉だけは守らなければと、遺言通り川のそばに葬りました。それからというもの、雨が降るといつも、お母さんバトのお墓が流されはしないかと心配して「デェデェーポッポー」と鳴くのでした。
 この話は、幼少の頃石川県津幡町で聞いた話です。
国鳥「キジ」のお話
 日本の国鳥はニホンキジです。国鳥は、その国に多く生息する鳥で、その国の暮らしや文化と縁の深い鳥が選ばれることが多いのです。キジは人里にも姿を見せて親しみを感じさせ、旧一万円札の裏の図柄に選ばれています。ところが、大切に保護してめでるというのではなく、狩猟の対象になって食材にもなるという「国鳥」なのです。
 生活するのは木の上ではなくて地上。飛ぶのがとても苦手で、その代わりに足は速い。テレビ番組「目がテン!」2007年5月13日放送で取り上げられた内容の一部を次に紹介します。
1.飛ぶのが苦手なのは、飛ぶに十分な筋肉ではないから。筋肉の色が赤色なら(例えばマガモ)飛ぶに十分だが、雉は白い。それは、酸素を運ぶミオグロビンが少ないからだ。
2.足は速くて、時速28〜32kmにもなった。100mを11.32秒で走る計算となる。筋繊維が太くて瞬発力もある。
3.赤い色に対して蹴爪で攻撃的になるのは、繁殖期の春にはオスの肉垂れが大きく赤くなり、縄張り争いのための習性。桃太郎の家来として赤鬼退治に適していたということになる。
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