金沢市の公民館について
「金沢方式」といわれる自主的運営
現在、金沢市には地区公民館が60館あり、一つの小学校の通学区域に1館ずつあるという形になっています。全国では中学校区に1館というのが普通ですので、その数の多さに先ず特徴があります。
本市においては古くから善隣館活動など、相互扶助の精神による地域活動を展開してきたという経緯があり、小学校の通学区域を校下」と称して、地域のまとまりの核になっています。従って昭和22年に教育基本法で公民館設置が明文化されて以来、本市においては「校下」に1公民館をとの運動に発展し、現在に至っているのです。
昭和22年の3地区公民館(石引町、森山町、長田町)が最初のスタートでした。その後 昭和27年には一挙に38館に増えました。
今日までの経緯の中で、その建設費、維持費等の増高から、市職員の直営公民館への展開なども検討されましたが、地元が建設費、運営費共に一部負担することによって、地域の自主性を維持してゆこうとする考え方が肯定され、現在に至っています。
従って、館長は非常勤ボランティアで、地元で推薦された方に対して、市が委嘱するもので、その館長が、地域から主事、事務員を採用、運営の役職員も自由に構成し、選任するという自主性が保たれています。
運営費については昭和53年以来現在まで、地元が4分の1を負担しています。
施設整備費については修繕、改修は地元3分の1負担、バリアフリー化工事は4分の1地元負担という風に決められtいます。
また公民館建設そのものについても、用地は地元で確保し、総建設費の4分の1をこれまた地元負担で行っています。
本市の公民館が「金沢方式」といわれるゆえんはこのような所にあると思われています。