金沢市野町公民館
野町について

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このページでは、野町公民館がある「野町校下」について紹介しています。


金沢市は犀川・浅野川の二つの河川によって大きく南部・中部・北部に三分されるが、野町の地域はその南部に位置する。地域の境界は一部、犀川河川敷までも含むが、概ね犀川中流の左岸段丘崖をもって境界とし、その以南に広がる泉野扇状地の先端部分に位置する。東西方向と南方の三面の境界は、古くは石川郡内と接し、地域の中央部を旧・北陸街道である一級国道一五七号線が南北に貫通して、地域を東西に大きく二分するような形となっている。


また、この国道一五七線の東側には、犀川大橋南詰めから分岐した、旧・鶴来街道の市道準幹線五一〇号線が平行して走る。更に旧・野田往還が改良された市中屈指の重要幹線、野田・専光寺線が、これら二つの道路と地域の北寄りの野町広小路で交差し、東西に一直線で一級国道八号線バイパス及び、北陸高速自動車道の金沢西インターチェンジへと繋がっている。地域の東西最大幅は約一.六キロメートル、南北約一.一キロメートルで、総面積は僅か〇.八三平方キロメートルであるが、古くから金沢城下の交通の要衝として栄え、今もその機能を十分に果たしている。


地形は加賀藩主・前田利家の墓所があることで知られる東方の野田山(標高一七六メートル)から、西方に向かって緩やかな傾斜をたどり、地域の東端の標高は約四四乃至四五メートル程であるが、西端に至っては約一五乃至一六メートルと、三〇メートル近い落差がある。


段丘崖上は犀川の清流を眼下に、遠く医王の山並みを望み、緑多い金沢市中を一望に収めるところから、その景観は風致地区として指定を受けている。地域のほぼ中央に位置する金沢市立野町小学校は文豪・室生犀星や、小説『地上』の著者・島田清次郎の出身校として知られているが、同校の前庭に建つ標柱には、東経一三六度三九分四秒、北緯三六度三二分五九秒、海抜三〇メートルと表示されている。





 (野町公民館 『野町公民館五十年の軌跡』 2002年(平成14年)6月1日発行)
 (第一部 序章   第一章 地勢と環境と歴史と   @地域の地勢と環境(p.3〜p.4)から引用)



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