考えてみました《その4》


そろそろ区切りにしたいのですが、今回で最終回となりますかどうですか。とにかくご興味があればお読み下さい。▼

文章自体は前回分と重なりますが、「つながり上」一応引用しておきます。

---前回《その3》より引用---

さらに、「組」のレベルで見ると「組織形態の混沌」はもっとはっきりしてきます。組においては

・立法府=組会 組門徒会
・行政府=組教化委員会(長は組長)
・司法府=査察委員

となっていると思います。

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このまま次の段階に進みますと、各寺院の形態を問うことになります。
  ・立法府=住職、責任役員会(責任役員を含む総代会)
  ・行政府=住職、寺族、責任役員、総代
  ・司法府=住職、寺族、責任役員、総代

のようになるのではないでしょうか。

話を元に戻すと、『御依頼額が「高い」か「安い」ということは、(情報開示が充分に行われていない)現状では、いたって主観的な問題である。』

このことは、各寺院の形態に帰結すると思うわけです。御依頼の各寺院への割当「総額」を把握しているのは、基本的に上記の組織(住職+寺族+責任役員+総代)です。
そして、実際にご懇志を運んでくださるのは、責任役員・総代を含む「門信徒」であるわけです。いきおい、住職は責任役員・総代の意見に注目します。

この場面で、住職の主観が「もっとも働く」と考えるわけです。別の言い方をすれば、住職の目算がなされるのだと思います。「これで大丈夫だろう? これでは無理ではないか? これならいけるのではないか?・・・」

しかし、この場面を持たない住職もおられるかもしれません。つまり、寺院運営において「責任役員会」「総代会」が機能していない場合は、この場面を抜きにして、住職が直接自坊への「割当額」を認識し、住職の判断によって御依頼を進納することも考えられます。当然、この場合も住職の主観が「もっとも働く」と考えます。

こう考えるてくると、これらの場面において「情報開示」と「情報共有」こそが必要になってくるのではないか。
たとえば教区レベルと組レベルで、誰もが同じ情報を持った上で議論が出来る。寺院レベルでも住職と総代が同じ情報を共有した上で話が出来るということです。これが次のステップへ向けての私の考えです。

そこで最終的に確認したいのは、次の2点です。

■1■宗憲でうたわれている「三権分立」のあり方を、教区・組・寺院の各レベルでどのように適応していくか。また適応できない場合、どのような形態で宗憲の精神に応えるか。
しかし、「やればできる」という根性論や精神論ではなく、「宗門という組織」としてどのように全体の整合性を保っていくかという問題です。

■2■前回の最後に書いた、宗門の現行の「情報伝達網」の中で、どのように「情報開示」「情報共有」を進めていけるのか。
あるいは、現行の「情報伝達網」以外の方法をいかに利用して、全体としての「情報共有」を活性化できるか。


・・・大変不十分ですが、一応『考えてみました』シリーズは今回で区切りにいたします。自分の頭の中ではある程度考えていたことなのですが、いざ文章にしてみると、とても言い尽くしているとは思えないのではありますが、これ以上書いても支離滅裂になりそうなので、一旦止めてみるのもよいと判断しました。
最後までお読み頂いた方、まことにありがとうございます。基本的には「私的日記」ですので、また別のテーマで突然長い文章が現れるかもしれませんが、その節もよろしくお願いいたします。

Posted: 2004年1月29日(木) at 10:34 PM      


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