考えてみました。《その2》


前回、「主観」を切り口した「御依頼額」の「額」についての私考です。▼

 では、「主観的な問題」である「御依頼額」の問題はどう捉えればよいのでしょうか?
 
 一番単純に考えれば「主観的」である以上、「主観が納得する方策を取る」ということになります。つまり、およそ9000ヶ寺の住職それぞれが納得するような、個別(最大9000通り)の「納得する額を提示する」ということになります。さらに、この方策を取る場合は、9000ヶ寺の住職が一人でも交代したら、その時点で、もう一度全体が納得する方策を提示し直すという手順が必要になります。

 現状では、地方御依頼額は教区ごとに示されていますので、そのことを考慮すれば、これらの作業は「各教区において」行われ、最大数は、教区における所属寺院数になり、教区内で確定される数だけの「個別の納得出来る御依頼額」を提示することが必要になります。
 もし、全国一律に「真宗門徒であれば、○○○の額の御依頼を」と言う場合は、最大9000通りを想定することなります。

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・主観の数を基礎にすると、全国では最大9000通り
・現状は教区割当なので、実際は各教区内の所属寺院数(もし300ヶ寺が所属なら最大300通り)
・全国一律を考えるなら、教区ごとの事情は加味されないので、やはり最大9000通り
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 次に、もう少し「大まか」して考えてみます。方策が取るべき目的は変わりません。「主観が納得する」というベクトルですから、9000人全員が無理であれば、「より多くの主観が納得出来る方策」を考えるということになります。
 この場合も同じく、現状では地方御依頼額は各教区に示されますので、教区内で「より多くの主観が納得出来る方策」を求めていくことになります。
 当然、いくつかの「主観」は「より多くの主観」と比べて取り下げられますので、不平・不満の意見は出てきますが、「額自体」はある程度「固定化」していくことも可能になります。

 同じく、全国一律に「真宗門徒であれば、○○○の額の御依頼を」と言う場合は、9000よりはパターン数は減りますが、この場合は、全国各教区ごとに同一という訳にはいかなくなりますので(教区内で「納得出来ない主観」を持つ人が非協力的になり、その分だけ他の人が補完し加味される)、一律にはならず、各教区ごとに差が現れます。
 
 これが、現在の各教区内部での状況であろうと考えます。この場合、いかに「より多くの主観が納得するか」というのが基準であり、なおかつ、不平不満のある「主観」に対しても、出来るだけ協力を依頼するか、当然、不平不満が「表立って」出てこないような方策が求められます。
 しかしながら、「主観」が住職の状況の変化・代替わり等によって、刻々と変化していく性質であることには変わりません。

 ここまでが現状認識です。かなり長くなりましたが、現状認識をはっきりした上(土台を確認した上)でないと、意見に責任が持てないと考えますのでお許し下さい。

 では、「主観的な問題」である「御依頼額」の問題はどう捉えればよいのでしょうか?・・・Again。

「御依頼の仕組み」自体には触れない約束ですので、別の角度として、大谷派の「組織形態」を見ながら、もう少し考えてみたいと思います。

予想通り長くなりましたので《その3》に続きます。近日公開予定。

Posted: 2004年1月8日(木) at 10:56 PM      


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