珠姫様お手作り紙雛人形
 この紙雛人形は、前田家家臣石黒家に代々家宝として伝えられてきた珠姫様お手作りの雛人形である。
この雛人形は雛人形の古形といわれる立ち雛の形態で、淡い色彩、広げた小袖に各々描かれた徳川家の葵の紋様、梅花の紋様(前田家の梅鉢紋とは異なっているが)金色が消えそうな袴、女雛の胸元に合わせた袖などは、当時の堅実で素朴な風姿がうかがわれる。
菅氏大宗祠
 菅氏とは菅原道真の子孫である前田家をあらわし、ここ天徳院は前田家を祀る大殿堂(大宗祠)であるという扁額である。明(中国)の僧、黄檗宗第5代管長高泉和尚の書によるものである。
両工芸品は現在石川県立美術館に委託保管されている。
 存星卓(蒟醤卓)
 
中国の明時代(桃山時代)の作といわれているもので、天徳院建立の際、加賀藩3代藩主前田利常公から寄進されたものである。
(平成3年3月31日 金沢市指定文化財指定)
 葫蘆様釜
 天徳院第3世月爬道印和尚が鋳物師初代宮崎寒雉氏に命じて作らせた禅宗寺院茶釜に相応しい逸品である。
(平成12年10月24日 石川県指定有形文化財指定)

寺宝