オゾン層破壊

長崎県政の取り組み

1.オゾン層って何?

 オゾンとは、酸素原子が3つ結合したものです。そしてオゾン層は地上から約20kmの上空にあり、その量は1気圧で3mmしかありません。このオゾン層は、42億年かけて作られ有害な紫外線を遮り、2億年かけて地球上の全ての生命を育んできました。オゾン層はこのように非常に重要な働きをするものなのですが、その薄い「神秘のベール」がいま、フロンによって破壊されているのです。

2.フロンって何?

 代表的なもので、CFC(クロロフルオロカーボン)、他に、ハロン、1,1,1-トリクロロエタン、四塩化炭素、HCFC(代替フロンの一種)、臭化メチルなどがあります。

 フロンはもともと自然界には存在しなかった物質で、人間によって発明され、次のような用途で使用されています。

 スプレーの圧力剤
 冷蔵庫・エアコン・自動販売機どの冷却剤
 発泡ウレタン・発泡スチロールどの発泡剤
 精密機器・精密部品・半導体の洗浄剤

 このようにフロンはすぐれた機能性をもち、人体にはほとんど無害であるとされていました。しかし、アメリカの科学者ローランド博士は20年以上も前に「フロンはきわめて危険であり、 すぐにでも全廃が必要である。」と指摘しました。さらに、「このままフロンを使い続けると、10年後にオゾン層に穴が開き、20年後には人体にも影響がでる、30年後には取り返しのつかない事態になる。」とまで警告しました。  その後、オゾン層は博士の警告した通り現実となり、オゾンホールが出来ました。その結果、地上に達する有害紫外線の照射量が増加し、皮膚がんの増加、生態系への悪影響などが生じています。

また、フロンはたった1分子でオゾン10万分子を破壊する力があります。

オゾンが壊れていくメカニズム
オゾン層に穴が開くと…

3.オゾン層に穴が開くとどうなるの?

 私も真剣に考えていなかったのですが、はっきり言って死にます。

 46億年の地球の歴史の中で、42億年は陸上生命は存在しませんでした(と言うより存在出来なかったのです)。地球が冷え海と陸が出来てからも、太陽から降り注ぐ破壊光線(紫外線Bを含む)は私たちの祖先に命を与えてくれなかったのです。

 何億年もかけて出来たオゾン層は、そんな太陽の破壊光線(紫外線Bを含む)を遮り、私たちの祖先の誕生に手を貸してくれたのです。そんな、生みの親以上に大切なオゾン層をたった数十年で穴が開くほど壊してしまった人類に未来はあるのでしょうか?

☆ 紫外線B(これまでにあった紫外線Aとは別)はDNAを破壊

☆オゾン層破壊の現状

☆フロンは空気より重く、オゾン層に達するのに15年以上かかる

4.フロンの規制(モントリオール議定書:1995年改正)

 
種   類 オゾン破壊係数 温暖化係数 現状の規制
特定フロン (CFC) 10万 7000 1995年全廃
代替フロン1(HCFC) 1万 4000 2020年全廃
代替フロン2(HFC) 破壊しない 3000 現在規制無し

5.各国のオゾン層破壊対策

 国連環境計画(UNEP)が発表したように、オゾン層は壊滅的危機に瀕している。

 これにより、先進各国は次のような措置をとっている。

 フロンを大気中に放出したものは、

●アメリカ;2万5千ドル(約300万円)
●ドイツ;5万マルク(約400万円)
●イギリス;2万ポンド(約380万円)
日 本 ; 0円(罰則なし)

 この法律に伴い、先進各国のフロン排出量は激減!今では、日本だけで世界のフロン排出量の90%を放出している。

 また、日本以外の先進国のほとんどは、市民に対し警告をしている。

◎直射日光に当たらないよう様々な呼びかけ

 

紫外線の強さ(NASA)(日本もかなり強いことが分かる)

オゾン層の量(NASA)


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