■6月14日
■とりあえず、リプレイの前半をアップ。
■あと、こんなものも。って、手直ししただけじゃん。うふぅ。

 
■6月12日
『古今亭志ん生名演集(1)』を買ってみる。
■うーん、やっぱり名人だなア、と感嘆するほど落語通ではありません。
■いやもちろん、すごく達者なんですけどね。
■『小言幸兵衛』に『搗屋幸兵衛』てな姉妹噺?があったとは知らなんだ。
■だから何だって言われても困りますがね。
■関係ありませんがわたくしが好きな噺というとやはり『居残り佐平次』でしょうか。ああ、聞きてえなあ。
■落語サイトにしようかな。
小ネタ
■どうもいけません。

 
■6月8日 『冬の終わり、夏のはじまり』(3)
 蒼月沙穂は思案する   
(あのクソ女を、この『剣』でブッた斬るにはッ! 近づかなきゃアならない・・・・・・)
(けど、そのためにはあの『見えない弾』を何とかしなくては   
(・・・・・・)
(ええッ・・・・・・ままよ!)
 彼女が選んだやりかたは   
「正面から突っ込んでくるだとッ!」
 志波奈々恵は眉をひそめる。そこには自分の『能力』を侮られた、という怒りの色が見て取れた。
(それほど間抜けだと言うことかッ! ・・・・・・)
 志波の『翼』が鈍い音とともにひらめき、『風』を起こす。
 彼女の『能力』は、やや詩的にいえば『風を封じる』能力である。自身の『翼』の間隙で生じた風圧を『固め』て、不可視の弾丸として射出する。一定の質量をもつ対象に命中すると、『皮膜』が破れ、封じられていたエネルギーが解放されるのだ。・・・・・・・
「舐めるなッ・・・・・・!」
 叫びざま、志波は2発の『弾丸』を放った。直撃すれば、たやすく骨にヒビくらいは入れられる威力をもつ見えざる弾が、蒼月めがけて殺到する。
 しかしその二つは、彼女の身体に届くことなく、その肢体から伸びた『剣』によって打ち落とされ、四散した。
「・・・・・・ブッた斬る!!」
 一気に間合いを詰めようとした、刹那   

 くにっ。

 何か柔らかいものを踏みつけた感覚があった。
 これは   と不審を抱く間もあればこそ、
ドゥンッ!!
『それ』は飛散し、彼女の右足を直撃した。
「・・・・・・ぐっあ!?」
 たまらず体勢を崩す蒼月。前のめりになった彼女の手が   またしても、柔らかい感触をおぼえた。だが、今度は何もない   空中である。
ドウッ!!
「ん・・・ナッ!!」
 彼女は左手に走った激痛に身をのけぞらせた。皮膚は   かろうじて、間一髪『刃化』したおかげで大したことはなかったが、衝撃そのものは防ぎようがない。折れてはいないようだが、激痛がジンジンと全身に広がる。
「こいつはッ・・・・・・」
 目を凝らすと、志波の姿が、奇妙に歪んで見える。まるで、水のなかにいるように・・・・・・
「・・・・・・なるほど」
 蒼月は理解した。志波の『弾』は、何も飛ばすだけが能ではなく、地雷よろしく『置いておく』ことも可能なのだ。地面はおろか、空中にさえ・・・・・・
「あたしの『結界』にようこそ・・・・・・お馬鹿さん」
 冷笑を唇にはりつけた志波が云った。
「さて・・・・・・これでわかっただろうけど、あんたのその『能力』じゃあ、あたしには歯が立たない。すくなくとも、   いまはね」
 最後の言葉だけに、彼女は奇妙なアクセントをつけた。
「で   あたしとしては、あんたを始末してもいいけど、それは本意じゃない。だから、チャンスをあげる」
「・・・・・・チャンス?」
「三つの条件を呑むなら、助けてあげる。それどころか、とってもいいお知らせをしてあげられるんだけど?」
「・・・三つ?」
「そう。・・・・・・まずひとつめ。あたしの命令には絶対服従すること。あたしが飲めと云ったら、てめーの××××だって飲めってこと。
「で、ふたつめは、(と、懐から犬の首輪を取り出して)こいつをいつでも外さないこと。まあ、寝るときくらいは勘弁してあげる。
「で、みっつめは   、あたしのことは『お姉様』と呼ぶこと。   どう?」
 蒼月は、しばし黙っていたが、ふと、穏やかな笑みを浮かべて、
「そうね   ひとつめは問題ないわ。あたしは命令するよりされるほうが、きっと向いてるから。
「ふたつめも   たいしたことはないわね。あたし、けっこうそういうの、嫌いじゃないみたいだし。
「でも   
 彼女の唇の端が、くっ、と歪んだ。
「みっつめのは承諾できないね」
「・・・・・・どうしてッ?」
「あたし、こう見えても   受けは苦手なのよ」
 云って、蒼月沙穂は目を細め、泰然と腕を組んだ。
「・・・・・・あんたッ! こっちが甘い顔してりゃ・・・・・・つけあがりやがってェッ!!」
 憤怒の表情を剥き出しにした志波は、『翼』に力をこめる・・・・・
「てめーの血で、頭ア冷やしなッ!!」
 透明の『弾』が、その背から射ち出され・・・・・・
「あんたのこの『能力』は・・・・・・たいしたもんだと思うよ。でも・・・・・・使いこなせていない」
「・・・・・・何ッ!?」
「正面から、堂々とやりあうのには、向いてないってことさ・・・・・こういう具合に!」
 突然、蒼月沙穂の『剣』が、グルグル回転しはじめる。それはたちどころに高速になり   
   んなっ!?」
 巻き起こされた旋風は、設置されていた『弾』を吹き流し、志波へと殺到した。
「そんばっ・・・・・・」
 そんな馬鹿な、と言い終えるヒマもなく、志波は無数の『弾』を身に受け、吹っ飛んだ。
「ば・・・・・・バカ、げた・・・・・・・話・・・・・・」
「さて   
 蒼月は、ボロ雑巾と化した志波のもとに歩み寄り、にっこりと微笑んだ。
「三つの条件を呑むなら、助けてあげてもいいけど?」
「誰がッ・・・・・・」
「じゃあ   ひとつにまけとくわ。ひとこと『ごめんなさい』って謝って頂戴」
「・・・・・・」
「厭な訳?」
「・・・・・・・」
「ほら、謝んなさいよ。ほれほれ」
「・・・・・・誰がッ!!」
「しつこい奴・・・・・・」
「今日はッ・・・・・・たまたま負けたけどッ!! こんどは・・・・・・こうはいかないわよっ!!」
「・・・・・・」
 ふと、蒼月沙穂はおかしくなった。面白い人生とは、けっきょく、面白い人間とつきあうことにほかならない。だとすれば、こいつは、『つきあうに値する』人間だと云えそうだ。
「・・・・・・あげるよ」
 彼女は、持っていた『風邪薬』をポイッと志波奈々恵の傍らに置いた。
 どうやら、必要なくなったようだったから。

 「蒼月沙穂」と「志波奈々枝」の永きに渡る戦いの、これが最初の顛末だった。



「見てなさいよッ・・・・・・このクソ女ア!!」


 
■6月7日 『冬の終わり、夏のはじまり』(2)
    何だッ、こいつは・・・・・・!?
 胸元から広がってゆく鈍い痛みに顔を歪めながら、蒼月沙穂はかろうじて身を起こした。
 眼前の『敵』は、仁王立ちして、こちらを睨み据えている。その狂猛な光に満ちたまなざしもさることながら、蒼月の心胆を寒からしめたのは、彼女の背から『生えた』、異形の物体であった。
 それは一見、剥き出しの骨のようにも見える。左右に伸びたその骨格からは、さらに骨めいたものが枝分かれしていた。
 コウモリの羽根から皮をむしれば、ちょうどこのようなことになるかもしれぬ。
 それは、まるで生あるもののようにうごめいていた。
「貴様・・・・・・アッ!! よくも・・・・・・あたしの手をォォォォォッ!!」
 彼女の『骨』が動いた   と見るや、ふたたび蒼月の鼓膜を揺るがす音が間近に聞こえ、同時に臓腑に響く衝撃が走った。
「・・・・・・ッハ」
 酸っぱい液体が口中にあふれる。
「このあたしにッ! 『志波奈々恵』に傷を負わせて!! タダですむと思うなよ・・・・・・ああッ!?」
 ふたたび、衝撃。今度は胸だろうか。激しくむせる。肺。肺がきしむような、感覚。
    こりゃあ、死ぬな。
 蒼月沙穂は漠然とそう思った。
 これまでの人生も相当、ツキに見放されていたが、最後までこのありさまだ。やはりどうにも、自分はツイてないらしい・・・・・・
 この『島』には、彼女のケチな『体質』とは桁違いに危険な力を持った化け物がいるのだ・・・・・・それは、知っていたはずなのに。
 『志波』とか名乗った女の声が、ずいぶん遠くから聞こえる。
「・・・・・・くたばれッッ!!」
 またしても、耳鳴り。ああ、これが『終わり』ってやつなんだ、蒼月沙穂はそんなふうに思った。
 ・・・・・・・・・
 ・・・・・・
 いつまでたっても、しかし、『終わりの次』はやってこない。彼女はいまだ、舞台の上に在った。
「なッ・・・・・・!?」
 狼狽したような、声。それは何故。それは・・・・・・
 目に、光が差し込む。陽光ではない。もっと鋭く、もっと尖った光だ。
(・・・・・・剣?)
 確かにそれは、両刃の剣だった。しかし柄はなく、鍔もない。剥き身の刃だ。それは、彼女の胸から、生えて   
(・・・・・・!?)
 稲光に撃たれたような衝撃を受け、蒼月沙穂は上体を起こした。確かに、自分の胸の中心あたりから、刃渡り50cmはあろうかという剣が、突き出ていた。思わず背中に手をやったが、そこには何もない。
(こいつは・・・・・・)
「そう・・・・・・、あんたも、『Dランク』って訳ッ。あるいは、あたしが目覚めさせたってことかな・・・・・・」
 底冷えのするような笑みを浮かべた志波は、その背の『羽根』をうごめかせる。またも、蒼月の眼の前が歪み   
(・・・・・・!)
 彼女の胸元から伸びた剣が一閃するや、『見えない弾』は切り裂かれ、雲散霧消した。
(この『剣』は・・・・・・あたしを守っている!?)
(いや・・・・・・こいつは・・・・・・『あたし自身』なんだ)
(あたしの『皮膚を刃にできる』という体質の・・・・・・一歩先に進んだもの・・・・・・・!!)
 蒼月はぐっ、と歯をくいしばり、立ちあがった。
 先刻までの、『あきらめ』の境地から、彼女は完全に抜け出している。
(この剣があたしの『力』なんだとすれば)
(あたしはどうやら、『こころ』よりも『からだ』のほうが、たくましいらしい・・・・・・)
(だったらいまは)
(身体の奥から湧きあがってくる、この『力』に懸ける   !)

(つづく)

 
■6月6日 『冬の終わり、夏のはじまり』(1)
 蒼月沙穂が『島』にやってきて、かれこれ数ヶ月がすぎていた。
 その間、彼女がしたことといえば食べること、寝ること、その他、×××・・・・・・要するに、『必要最低限なこと』だけだった。
 それ自体を、彼女は悪いとは思わない。むしろ、気にくわないのは、この理不尽きわまる状況下にあって、なんら気の利いた悪罵も思いつかない自分の語彙のなさ・・・・・・と言うよりは、覇気のなさだった。
 (ま、どうしようもない。・・・・・・)
 そうたやすく諦めてしまうのは、つまり現状に希望がないからだ。
 厳密に言えば、希望がないのは未来についてだが、希望が必要なのはいま現在にほかならないから、同じことだった。
 『島』については、そう知っていたわけではないし、現在もそう理解したわけではないが、とりあえず、ここは『入ったら、もうおしまい』の場所なのだ。出口は、ない。
 あるにせよ、それが開かれるのはずっと先のことで、おそらくそれは、彼女の人生でもっとも貴重な時期・・・・・・若さと無謀さと、魅力と愚かしさに満ちた時期が、過ぎてからのこととなろう。
 それはまったく理不尽で、許しがたい話なのだが、蒼月はそれに憤る気になれずにいた。
 たとえ娑婆にいたところで、たいして面白いこともない・・・・・・と達観していたせいもあったし、なんとなく予感はあったのだ。こういった状況になる、予感は。
 (どうも、あたしは貧乏籤を引くクセがあるからな。・・・・・・)
 それは子どものころからのこと。掃除をすればいちばん汚れの多い場所の担当になる。給食のときにはきまって肉がすくない。運動会の騎馬戦ではかならずいちばん前。好きになった男の子にはぜったい彼女がいる。仕方なくつきあった男は少女趣味だ。
 (ま、しかし・・・・・・)
 と、蒼月は自分を納得させる。おのれが割を食えば、誰かが得をする。自分が不幸になれば、誰かが幸福になる。忌々しいが、そういうものなのだ、と。
 (ばあちゃんの言うとおりになったなア。・・・・・・)
 3年前に他界した母方の祖母のことが思い出される。彼女は、この生き方の下手な孫をたいそう愛してくれ、よく小遣いなぞくれたものだ。そのたびに、めったやたらと長い話を聞かされるのは難儀だったけれど。
 「さっちゃんなあ、人がうまくやってるからって、その真似をしちゃいけないよ。あんたは人様のぶんまで苦労をしょいこむかもしれないけど、それだけ、神様に目をかけてもらえるからね。・・・・・・」
 それは、ただの気休めだったのかもしれない。だが蒼月にとっては、なるほど、とうなずける話だったのだ。
 (ま、どうでもいいか。・・・・・・)
 運命論者、というほど大層なものではなかったが、彼女はこの状況をどうこうしようという意欲はなかった。たぶん、すべてが片付く日まで、ただのうのうと生き続けるのだろう・・・・・・

 そう、思っていた。

 彼女に、出会うまでは。

   そこのあんた」
 そう呼び止められたのは、『風邪薬』を手に入れて寮に帰る途中だった。
 振り向くと、見慣れない顔がある。
 歳は蒼月と同じていどだろうか。真新しい『制服』に袖を通し、不敵な表情をたたえた少女が、腕を組んで立っている。
 眼鏡の奥の瞳には、ギラギラした熱っぽさが煌いていた。
「なに・・・・・・?」
 蒼月はめいっぱいやる気のない返事をした。
 さっさと部屋に戻って、ひさしぶりに『風邪薬』を楽しみたかったのだ。
「あんた、お金持ってる?」
 少女の問いに、まともに答える気にもなれない。
「ああ・・・・・・ちょっとはね・・・・・・」
 と、言うが早いが、とつぜん、少女は蒼月に飛びかかってきた。
「・・・・・・ッ!!」
 不意を打たれ、蒼月はなすすべもなく押し倒される。
 少女は馬乗りになると、彼女の首に手をかけ、くっ、と力をこめた。
「じゃあ、いますぐ寄越しなッ・・・・・・!! 有り金、全部だッ!! ああ、金目のものも置いていきな!!」
 ドスの利いた声で脅しつけながら、少女は手に力をこめる。
 (やれやれ。・・・・・・)
 鬱陶しい話だが、ぜひもない。おそらく、ここのことを何も知らない、新入りだろう・・・・・・
 すこし、痛めつけてやることにした。
「・・・・・・げっ!?」
 いきなり、少女は蒼月の首から手を離すと、そのまま飛びすさった。
 その両手にはばっさりと切傷が開いており、真っ赤な血がしたたっている。
「何だッ・・・・・・これッ!!」
「・・・・・・追い剥ぎは、相手を見てやることだな、新入りさん」
 蒼月は立ちあがると、土埃を払い、皺を伸ばした。
 『制服』はデザインはいまいちだが、頑丈なのはありがたい。
「あたしは皮膚を自由に『刃』にすることができる・・・・・・自慢するこっちゃないけどね。おかげで、ハサミや包丁はいらないのは助かる・・・・・さすがに、爪切りは入り用だけど」
 先ほどは喉をカミソリ状に変化させ、相手の手を切り裂いたのだ。
 これが彼女の『特技』であり・・・・・・『呪い』であった。
「これに懲りたら、もうちょっとおとなしい小遣い稼ぎをするこったね。・・・・・・ッ!!」
 蒼月は息を呑んだ。相手の様子に、異変を感じたのだ。
 手を抱え、前かがみになっているその背中が、異様な形に盛り上がっている。
(・・・・・・翼!?)
 そう悟った瞬間、服が裂ける音と、見えない何かが風を切る音   そして、自分の身体が地面に叩きつけられる音を、蒼月沙穂はほぼ同時に聞いたのだった。

(つづく)

 
■6月5日
こんなもんばっかり更新しているのは、やはりどうかと思いませんか?(何が)

 
■6月3日
■ネタがないというよりは燃料がありません。
■それにしても、たかだか×××くらいでヘンタイ呼ばわりされてはかないませんね。
■ねえ、□木さん?(名指しすんな)
■やはりアルべきものはアッたほうが良いのですか?(何? 何が??)
■ボクは、ナイものがアルものへ、アルものがナイものへと変じてゆこうとするその刹那に生じるゆらぎ、みたいなそんなものに惹かれるのですがねえ。
■それがいけないのですか。そうですか。
■けっきょく、不完全なもの、欠落したものに惹かれる心性というのは、自分を補いたい、自分を増設したい、という欲求でしかないのかも知れないなア。
■ま、だからってどうこうってことはないんですが。
■他人を傷つけるのが怖いのは、けっきょく自分が傷つくからなのに。

 
 
 

 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
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