『アニキッ、毎度ありッ♪』


 
(りんりん) 
 
誕生日 7月9日(蟹座)
身長 152cm
声優 神崎ちろ
持ち歌 『ラブの秘密』(シスター・プリンセス〜12人の天使たち〜)
『キミに恋する日曜日』(『Original Sound Track シスター・プリンセス Angel Jukebox』)

※『キミに恋する日曜日』は半場友恵とのデュエット。また、『シスタープリンセス』名義の歌は省いた。



君が望む最下位

 それがどんなコミュニティであれ、人間が集まればそこには利害関係が生じる。もちろん、誰だって楽をしたい・得をしたいと考えるから、他人を出しぬこう・利益を独占しようとつとめる。
 が、誰も彼もがそんなありさまでは、およそそのコミュニティは長続きせず、破綻を余儀なくされる。
 したがって誰かが『貧乏クジ』をひき、集団の円滑な運営をはからねばならなくなる。それは必ずしも当人に自覚があるとはかぎらず、無意識のうちにそうした役回りを演じている場合もままある。
 この彼、あるいは彼女は不幸だろうか?
 いや、そうとは断言できまい。たとえ自覚はなくとも、そうした立場へ導かれ、甘受するにはそれだけの『素質』がなければならぬ。
 そう、けっきょくは、それもまた自分で望んだ逆境なのだ……

君がいた最下位

 ……まあそんな話はさておいて、鈴凛である。全妹中、人気面ではつねに最下位クラスをうろうろしている彼女だが、その理由は簡単に挙げることができる。(以下、おもにPS版を参考)
 ひとつ、どうも野暮ったい『メカフェチ』ならばまだしも『発明家』じゃな〜、というところか。
 ひとつ、ボーイッシュという点で衛とかぶっている。しかしのほうがポテンシャルで上回っている。
 ひとつ、カネに汚く、ずる賢い。……まあ、ケチだとか貯金が大好きとかいうわけではなく、あくまで『研究資金』を欲しているだけにすぎないのだが、その率直さのあまり、年がら年中兄にたかっているかのような印象を与えてしまうわけだ。
 ……かようなわけで、鈴凛がパッとしないのは、その『飾り気のなさ』にある、といってよい。
 だが、考えてみてほしい。じっさいに妹がいる向きには自明であろうが、たいていの妹は兄に媚びを売りはしないだろうし、自分を飾ったりもしないだろう。
 そうした意味では、鈴凛こそもっともリアリティをそなえた妹と言ってよいのではあるまいか。
 『12人の妹と極上の料理にハチミツをぶっかけたような甘ったる〜な日々をすごす』という、リアリティの生皮をはいでドブに捨てたようなコンセプトのPS版にあって、この鈴凛の存在は、まさにカレーにラッキョウ、刺し身にシソの葉、といった具合に絶妙の『毒消し』の効果を果たしているといえる。
 ……だが悲しいかな、縁の下の力持ちには誰も気づかないものだ。
 『咲耶萌え〜』だの『千影たんハァハァ』と身悶えるのもよいが、時には人知れずシスプリ世界を支える人柱・鈴凛の功績に想いをいたしてみるのも罰当たりとはいえないであろう。

最下位の歌

 知り合いの中でひとりだけ機械に詳しかったりすると、電器屋がわりにこき使われてしまったりしまいがちだが、おそらく鈴凛もその類に洩れず、やれ蛍光灯がつかないだのパソコンが壊れただのといっては他の妹連中に呼び出されていることであろう。のみならず、こんな発明品を作って!というリクエストも少なくないと思われる。(PS版では四葉がウソ発見器を発注していた)
 手に職があるというのは結構なことである。

 さて、鈴凛を語るならば、当然あわせて語らねばならぬ重要人物?がいる。他でもない、彼女の最大の発明・メカ鈴凛だ。
 アニメ版ではなにやら得体のしれぬバージョンもあるようだが、PS版におけるメカ鈴凛鈴凛が自分をモデルに作り上げた渾身のアンドロイドである。当初はしゃべるだけでも一苦労だったが、ついにはテニスができるまでに成長をとげた。驚くべき進歩と言うほかない。
 また、メカ鈴凛が彼女の他の発明品とはあまりにもレベルが違いすぎるため、その開発にはチャイニーズ・マフィアによる資金援助があるのではないか、そしてその目的はメカ少女の大量生産による一儲けにあるのではないか……と見る向きもあるようだが、考えすぎにもほどがあるというものだ(もしそうなら、鈴凛をモデルにするはずがない!)。

 
総括

 肉親は、ときにウザイと感じることもある。
 だが、やはりかけがえのないものであり、失ってはじめて、そのありがたみ、大切さを痛感するものなのだ。
 ――あるいは、わたしたちが鈴凛の真の価値を知るのは、彼女を失った、そのときなのかもしれない。

 

  「戻ろっ」