〜ETERNAL NIGHT〜 プロローグ 木の葉の里に九尾の狐が出現し四代目火影の最期の術「封印術・死鬼封尽」により幼子の身体に封印されてから五年の月日が流れていた。 まだ里の所々に五年前の傷跡が残っているが少しずつ復興されつつあった。 しかし、今、木の葉の里は五年前と同等かそれ以上の危機に遭遇していた。 「女、子供を優先して非難させろ!!」 「奴をこれ以上里に近寄らせるな!!なんとしてもここで仕留めろ!!」 それは身の丈十メートルを越す巨大な七匹の大鬼達だった。 すでに里を取り囲み何人もの上、中忍を殺し、食っていた。 「火影様が来るまでなんとしても持ちこたえるんだ!!」 それから数分後、三代目火影が戦線に登場し少しずつだが戦況を巻き返していき、一匹、二匹と大鬼を倒すことに成功する。 しかしついに大鬼の中でも一際大きい大鬼が里の侵入に成功し、里の人々を次々に殺していく。 そのうちに大鬼は一組の少年と少女、そしてその子供達を守りながら避難しているくの一を見つけると、不気味に微笑みながらどす黒く低い声で呟いた。 「・・・・・見つけたぁ・・・・・見つけたぞぉ・・・・・九尾の器よ・・・・・・」 そこまで大きい声ではなかったが子供達を非難させていたくの一にははっきりとその言葉が聞こえた。 「・・・・・貴様を食らえばどれほどの力を手に入れられるかぁ・・・・・・・だがその前にそこの二人をいただかせて貰おうかぁ・・・・・九尾の器ほどではないが極上の餌の匂いがするからなぁ・・・・・・・・」 その言葉と同時に大鬼の顔がさらに醜く歪み三人に右腕を伸ばそうとした瞬間、くの一からすさまじい殺気が放たれた。 「誰に向かって言っている・・・よりにもよって私とあの人の子供を食らうだと・・・死んで地獄で後悔しな!!この雫様を・・・本気で怒らせた事をなぁ!!」 その言葉と同時に、振り落とされた大鬼の右腕をクナイで切り落とした。 「ギャアアアアアア・・・・・・・よくも・・・よくも我の腕を・・・・許さん・・・・許さんぞぉ小娘がぁ・・・楽には殺さんぞ・・・・生きたまま食らってくれるわぁ!!」 だが大鬼が行動をする前に雫は手の平に大量のチャクラを集中させ大鬼の腹部にかざしていた。 「死ぬのはお前だ!!・・・・螺旋丸!!」 その瞬間雫の手から竜巻が発生し大鬼の腹部に巨大な風穴を作り、大鬼は血を大量に吐き出しながら仰向けに倒れた。 「馬鹿が・・・お前は争う相手を間違えたんだよ。ナルト、ヒナタちゃんもう大丈夫だよ。」 雫は倒れた大鬼に冷笑を浴びせた後一緒にいた子供達に暖かい微笑みをむけながら駆け寄る。 「ほらナルトそんなに泣かないの。ヒナタちゃんを見習いなさい。すごい落ち着いてるじゃない。」 「ぐすっ。・・・母さん、ヒナタならずっと前に母さんの殺気のせいで気絶してるよ。」 ナルトのすすり泣きしながらも厳しいツッコミで額に青筋が入る雫。 「そんな可愛くないことを言うお口はこれかなぁ?」 ナルトの両頬を引っ張りながら尋ねる雫。ナルトは両目に涙を浮かべながら必死に謝る。 「ふぉふぇんふぁふぁふぃ。(ごめんなさい。)」 それを聞いて雫は手を放し、にっこりと満面の笑みを浮かべて言った。 「よろしい。」 ナルトも雫に満面の笑みを返す。 「それじゃナルト、ヒナタちゃんを起こしてさっさと非難するよ。ここにいつまでも居たんじゃあぶないからね。」 「うん。じゃあ僕がヒナタを起こすね。」 そう言ってヒナタの頬を二、三回軽く叩くナルト。 「ヒナタ〜。起きろ〜。」 「う、ううん。・・・・お、おはよう、ナルト君。」 「おはよう、ヒナタ。」 「あの・・・お、鬼は?」 「母さんが倒したよ。あそこで倒れて・・・」 そう言って鬼の方を向いて指を指そうとしたとき鬼の顔がこちらを向いているのが見えた。 「母さん後ろ!!まだ生きてる!!」 雫がナルトの言葉に反応するのと同時に大鬼の眼が光り、雫の右胸とナルトとヒナタの左胸を貫いた。 「下等な種族にこれほど力があるとは・・・・一度でも我を瀕死にまで追い込むとはなぁ・・・・・だが鬼の生命力を甘く見たのが運のつきだ・・・・」 「ナ・・・ルト・・・・ヒナ・・・タ・・・・ちゃん・・・・」 雫にはまだ息があったが、ナルトとヒナタは心臓を貫かれておりすでに絶命していた。 「ほう、まだ息があるか・・・だが安心しろ・・・・貴様もすぐにあの世で会えるぞ・・・・貴様らを食らえばこんな傷一瞬で直り力も比べ物にならぬくらい上昇するからなぁ・・・・」 大鬼が残っている左腕を三人に伸ばす。 ―ナルト達を助けるにはもう・・・・あの術しかない・・・・だが・・・・今の私では成功する確率は五分五分・・・・だがやるしかない・・・・― それは一秒にも満たない時間であった。しかし雫には覚悟を決めるには十分な時間だった。 ―注連縄・・・・私に力を貸してくれ・・・・− 雫は今はもう亡き夫に祈りをささげながら複雑な印を結んでいく。 「禁術 反魂の術!!」 反魂の術とは自分の命と引き換えに他人を蘇らす禁術である。 四代目が死んだときに雫があみだし使おうとしたが、生まれたばかりのナルトを遺していくこととこんなことをしてもあの人は喜ばないときずき自ら封印した術である。 「ナ・・・・ルト・・・・・強・・・・く・・・・・・いきな・・・・さい・・・・・」 その言葉を最後に雫は息を引き取った。そして同時にナルトとヒナタの息が吹き返し意識が目覚めた。 「ううん・・・・おれは・・・・そうだ鬼の眼が光って・・・・そうだ母さん!!・・・・・・・・そ、そんな・・・・」 「ううん・・・・ナルト君?・・・・どうしたの?・・・・・・そ、そんな・・・・・おばさま・・・・」 雫の死にショックを受ける二人・・・そのショックをあざ笑うかにように大鬼はしゃべった。 「くくく・・・・馬鹿な女よ・・・・自分の命と引き換えにそんな餓鬼どもをよみがえらせるとはなぁ・・・・」 その言葉と同時にナルトの心に話しかける存在がいた。 (・・・・力が欲しい?・・・・) (だ、誰だ!?) ナルトの言葉に反応するかのようにナルトの目の前に腰にまで届く長い髪をした金髪の美しい女性が現れた。 (私は里の者達が九尾と呼んでいる存在です。) (九尾ってあの里を滅ぼしかけたっていう!?) (・・・・確かに私は里を滅ぼそうとしてしまいました。それは変えようのない事実です。) ナルトの言葉に泣きそうな顔になりながら九尾は話した。 (何か事情があるの?) (私が里を襲ってしまったのは、木の葉の人間に辱められそうになり、身を守るために自分でも制御できないほどの力を解放してしまったからなのです。その結果私は理性を失い里を襲ってしまいました。) (そうだったの。・・・・ごめんなさい。) 九尾が話し終わるとナルトは九尾に謝った。ナルトの行動に九尾は驚きながら尋ねた。 (どうして謝るのですか?) (九尾さんの事情も知らずに酷いことを言っちゃったから・・・・) (いいのですよ、気にしていませんから。やっぱり雫さんの子ですね。優しい心を持っています。) (母さんを知っているの?) (はい。雫さんとは幼少の頃からの親友ですから。) (でも母さんからは一度も聞いたことないよ?) (おそらくあなたが成長し、自分の運命に耐えられると判断した時に話すつもりだったのでしょう。もう一度聞きます。あなたは力が欲しいですか?) (欲しい。大事な人を守れる力が欲しい。) (たとえ人とは呼べない存在でなくなってもですか?) (・・・・うん。それで守ることができるのなら僕は人でなくてもかまわない。) (分かりました。では目を閉じて、右手を差し出してください。) 九尾はナルトが差し出した手を両手で握り自らも目を閉じながらナルトに囁いた。 (あなたの生きる道には数多の苦難が待ち受けているでしょう。それらに負けることなく強く生きてください。) 九尾がしゃべり終えると同時に二人の身体が光り輝きだし九尾はナルトに吸い込まれていった。 同時にナルトの意識は現実に戻っていた。 九尾と話していた時間は現実では一秒とたっていなかった。 大鬼はナルトが反応しないのを恐怖でしゃべれないと判断し顔を醜く歪めながらさらにしゃべる。 「安心しろぉ・・・・・すぐにあの女の所に貴様らも送ってやるよ・・・・・」 「・・・・・・言いたいことは・・・・それだけか?」 その瞬間ナルトの身体からすさまじい妖気が溢れ出し、髪の色も美しい金髪から禍々しい銀髪に、瞳の色は碧眼から闇をまとった赤眼へ、口は通常の二倍程度にまで広がり歯は獣の歯のように、全身の筋肉は通常の1,5倍程増え、手の爪は獅子以上に鋭く変化していた。 「・・・・・さあ・・・・・狂気の宴の始まりだ・・・・・」 ナルトはその言葉を言った後突然姿が見えなくなった。 同時に大鬼の腹部から下が消滅、さらに左腕も胴体から切断された。 「ギャアアアアア・・・・・・やめろぉ・・・・・・やめてくれえ・・・・・・・・」 「・・・・・お前はそう命乞いした者にどう答える・・・・・・」 命乞いした大鬼に対し冷たく殺気を帯びた眼で睨み答えるナルト。その全身は大鬼の血液で濡れていた。 そのナルトの右手にチャクラが集まり凝縮されていく。 「最後はおれの父さんと母さんの技であの世に送ってやる・・・・・死ね、螺旋丸!!」 顔面に雫の放った二倍以上の威力のある螺旋丸をくらい大鬼は絶命した。 同時に里の外にいた残りの大鬼も、3代目火影と里の忍達の手により全滅させることができたのが里の中からも見えた。 ナルトは大鬼を倒した後雫の亡骸のもとに降り立ち涙を流した。 「・・・・母さん・・・・守れなくてごめん・・・・・敵はとったよ・・・・・」 「ナルト君・・・!!」 ヒナタは泣きながらナルトに抱きついた。 「・・・・ヒナタ僕が怖くないの?こんな化け物の姿になったのに・・・・・」 ナルトは恐る恐るヒナタに尋ねた。 その眼は今にも泣きだしそうなほど弱弱しかった。 「怖くないよ・・・・ナルト君はナルト君だから・・・・」 その答えを聞いたナルトは涙が出て止まらなくなった。 抱きついているヒナタの背に腕を回した。 「・・・・・ありがとう・・・・・」 しばらくしてナルトの姿は元に戻ったが、二人は共に涙を流しながらいつまでもいつまでも抱き合っていた。 物語はこの七年後から始まる。 |
昔からの知り合いの呪(まじない)様からいただきましたvv
というか、ワードファイルにあったのを見させていただいて、
半ば無理やり掲載許可を貰いました。
こんなにステキなお話、私だけで楽しむのははもったいないですからね
スレナルヒナですよ!ビバ!
それとオリキャラのナルトのお母様の雫さんと、九尾さんがとってもステキです。
お母様は残念ながら、お亡くなりになってしまいましたが…
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