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Somekawa & vafirs

『私と課題 『詰めが甘い』』

湯口有里子

世の中マラソンブームが来ている。
人気のマラソン大会は応募しても抽選となる。
特に東京マラソンはすごい倍率のようで、走りたくても出場すら出来ないらしい。

私の地元名古屋にも大きなマラソン大会がある。
以前から行われていた『名古屋シティマラソン』や、ギネスブックにも載っている女性だけのフルマラソン大会『名古屋ウィメンズマラソン』である。
完走するとティファニーのネックレスがもらえるおまけが付いているマラソン大会だ。
通っているスポーツジムでもウィメンズマラソンに出場する人がいたが、私は応援側だった。

運動大好きの私ではあるが一番苦手な物が長距離、マラソンだったからだ。
そんな私がフルマラソンを走る事になったのは一昨年の秋に何度かマラソンを走っているスポーツジムのインストラクターから ウィメンズマラソンは個人で応募をすると抽選になってしまうが、7人でグループを組み、参加料と募金をプラスするグループ枠ならと優先的に出場が出来ると言うことで、一緒に出ないかとお誘いを頂いた。
いつもなら絶対に断るし、マラソン大会にも一度も出たことがなく、まして42.195キロをはしる??。
迷う余地もない。

なのにこの時期、私は50歳を迎えるにあたり40代最後に何かにチャレンジしたいという想いが強くあった。
そこに飛び込んできたマラソンのお誘い。
これだ!!。
旦那さんを含め周りはやめておけと心配の意見ももらったが、自分の気持ちは不思議と決まっていた。

不安とドキドキ感を感じながらマラソン当日を迎えた。
目標はあくまでも完走。
でも、42キロを走るなんてどのくらいの時間がかかるのか未知の世界。
いけるところまでいこう!!。
ハイテンションの中、ナゴヤドームをスタートをした。

10キロ地点を通過、20キロ地点を通過・・・あれ?。
あんなに長距離苦手って思ってたのにハーフマラソンの距離は走れるんだ〜!!
と自分にびっくりしながら、楽し〜い。
これがランナーズハイかぁと走る喜びを初めて噛みしめていた。
ところが、24キロ地点の給水所で周りのランナーがストレッチをしている姿を見て自分もまねしてストレッチをした・・・・ピキピキ・・逆に筋肉が固まってきてしまった。

そこからは、走っては足が固まり歩き、走っては足が固まり歩き・・の繰り返し。
沿道で応援してくれている市民の皆さんに励まされ、よれよれになりながらも何とかゴール。
この時の気持ちはやりきった感で一杯だった。
やってよかった〜〜〜。
イケメンのおもてなし隊からティファニーをもらい、荷物置き場へ・・・

完走がゴールだった私にここからが本当の予期せぬ事態だった。
足が痛くて曲がらない、階段が降りれない・・・なぜ地下鉄には上りのエスカレーターしかないんだろう。
膝や足首が痛い人は階段を上りより下りの方がきついことを初めて体験した。

運動を続けてきたと言ってもフルマラソンを走りきる脚力がないのに、ノリと気持ちだけで挑戦したツケが全治2週間。
その間、仕事で東京出張があったり、ジム仲間と神戸に旅行があったりと、足を引きずらないと歩けなかったので周りの人にも迷惑をかけてしまった。

そういえばよく上司に言われたなぁ『詰めが甘い!!』と。

この時は本当に反省したのに、50歳になった今年、懲りずに今度はハーフマラソンに出場した。
フルマラソンは自分の中で完結していたので意外に走れたハーフならその後の足も大丈夫だろう・・・

まだまだ詰めが甘かった。

確かにフルを走った時よりトレーニングもしてきたし、走れるようになっていたが昨年と同じようにジム仲間と行ったマラソン後の京都旅行で、 またまた足を引きづっての参加となってしまった。

いつになったら詰めの甘さを克服できるのか・・・コツコツトレーニングして準備するしかない。
50歳になるのを機に挑戦したマラソン。
実は3度目もエントリーしている。今度は山を走るトレイルマラソン。
5キロと言えども走るところは山道。
さてさてどうなることやら私の足。
今度はマラソン後は旅行は入れていません(笑)

今年11月に第1回の『金沢マラソン』が開催される。
ハーフの部があったなら迷わず応募していたと思うが、フルマラソンのみである。
第2のふるさとである金沢を走れるなんてとても魅力的だけど、さすがの私ももうノリで参加・・・とはいかない。
例え走ったとしてもきっとロブロイの階段の上り下りが出来ないと・・・・思うから。
それは悲しい。

なのでジムの仲間が応募したというので6月に抽選結果がでるらしいが、もし当選したら応援と称して金沢に行きたい。

でも走ることは続けていつか金沢マラソンを走ります。

<ロブロイストの日々>  毎・月始め更新いたします。