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(C)2003
Somekawa & vafirs

金沢 BAR <主のひとり言>

風邪は一週間

“なんとかは風邪ひかない”と昔からよく言われているが、みょうに「確かに」と思われない事もない。
脳みその少ない僕などもその「何とか」の部類に入り、事実むかしから風邪にはめっぽう強く出来ている。
仮にひいたとしよう。
咳がでようが、熱があろうが、ガラガラ声になろうが、なぜか元気なのである。
テレビなどでのあのシーンが羨ましかったものである。

布団に寝かされている。
まくら元にはミカンやバナナやリンゴの入った籠があり、額には氷嚢が乗っている。
やがて優しそうなお母さんがお粥を持って現れ、やさしく抱き起こすと「これ食べて元気を付けておくれ」と言いながらお粥さんを口に運んでくれる。
実に母と子の美しい姿であるが、当然ながら僕はそんな経験などした事が無い。
皆さんはどうであろうか?・・・

その“なんとかは風邪引かない”には「確かに」と書いたように一理ある様な気もする。
ちょっと無理があるかもしれないが、多分こういう事なのかもしれない。(大したことではない)
“風が吹くと桶屋がもうかる”論法をご存じだろうか。
なぜ風が吹くと桶屋がもうかるのか?。
一応知らない方のためにちょっと書いておこう。
もちろん昔の事である。
------風が吹くと砂ぼこりが舞う。
すると目にゴミがはいり(今は禁止用語であるが)めくらが増える。
その目の不自由な人が増えると三味線弾きが増える。
すると猫が居なくなる。
猫が居なくなるとネズミが増える。
ネズミが増えると桶をかじる。
結果桶が足りなくなりどんどん売れ、桶屋がもうかる------のである。

ところでなんで目が不自由になると三味線弾きが増える?・・・とは昔は目の見えない我が子には、成人してもちゃんと食べていけるようにと何か芸を仕込んだそうです。
もっとも有名な話があの津軽三味線の名人「高橋竹山」がそうです。
三味線弾きが増えると猫が居なくなる?・・(ちなみに三味線は猫の皮です)

という事で、ここまでシャレていませんが、なんとかは、なぜ風引かないかとは・・・その「なんとか」はあまり勉強をしない。
ひとが勉強宿題などやっている時は外で思いっきり太陽の光を浴び、しっかりビタミンを補給しながら走り回っています。
すると腹が減ってきます。
その辺の木の実を食べたり、足りないと家に飛んで帰り、そ〜と台所へ行き、あるものを片っ端から口に放り込みエネルギーを補給し、そしてまた走り回ります。
夕方になり家に帰ると「太郎、ごはんだよー」となり、またたらふく食べる。
食べ終わると眠くなり、布団へはいるとさすがに遊び疲れたのかバタンキュー、朝までグーグーです。
結果、よく遊び、よく食べ、よく寝る子に風邪など寄り付くはずもなく、よって“なんとかは風邪引かない”のであります。

ところで冒頭にも書いたが、僕もめったに風邪はひかない。
ひくたびに「以前いつひいたかなあー」という程度であった。
記憶するに50代は引いていないような気がする。
ところがひと月ほど前、ほんとに久しぶりにひいた。
まず寒気がしだし、咳がでる。
次の日は39度近い熱をだし、同時に節々が痛みだし、まぎれもなく「オレは風邪だぞう〜」と叫びたくなるほどであったが、 一番ひどい日が日曜日であったので一日中布団の中で過ごし、なんとか風邪も峠を越したようであったが、さすがにちょういと辛かった。
もう年のようである。
「風邪にはつよい」とはいえなくなった。

ところで昔はよくA香港型、Bソ連型などといっていたが、今はA型インフルエンザ、B型・・・というようであるが種類が違うのであろうか。
昔はそんなにやかましくなかったような気もするが、今はインフルエンザと診断されると基本的に公の前に出れないようである。
そんなに感染率が強い、高いのだろうか。
先週のことであるが、我が息子が38度台の熱が続き、もしや、という事で診察するとA型インフルエンザということであった。
今日からもちろん、熱が下がっても二日は公の前に出たらいけないらしい。
しかしである。
そこまで感染率が高いのであればわが家は4人家族、他のだれにも移っていないのだが・・・はて?。
そもそもインフルエンザが風邪だとすると、インフルエンザではない風邪は何なのだろうか?
ともあれ昔はもちろん、今でも風邪の特効薬はないようである。
昔の人はうまく言ったものである。

風邪は、お医者さんに行けば、一週間で治るが、行かなければ7日かかる。と・・・・・

<主のひとり言>  毎・月半ば更新いたします。