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(C)2003
Somekawa & vafirs

金沢 BAR <主のひとり言>

新しい発見

四月に入り天気の良い日曜日嫁さんとドライブと称し、金沢市より車で三十分ちょいの鶴来は白山(しらやま)比盗_社に行ってきた。

さすがに全国に三千以上ある白山神社の総本山だけに、堂々とした風格。
参道を覆っている杉やケヤキの木も、どれも樹齢千年近くはありそうな木々だらけである。
ひと一人が抱えられる木などほとんど無いと言ってよい。
これまで正面からしか行ったことが無く、社務所でパンフレットを貰いよく見てみると、本殿を囲むように周回できるコースがあり、散策すると滝がある庭園があったり、 反対側には割と大きい池があったり(当然コイも泳いでいた)が、金沢に30年以上住んでいながら、今頃新しい発見であった。
正面には沢山の参拝客がいたが、その散策コースを一周したが誰とも合わなかっただけに(皆さんいいコースがありますよー)と知らせたい思いであった。

それからもう少し足をのばし、旧鳥越村の中心地からさらに山の方へ車を走らせると、相滝地区という小さな集落があり、そこにひっそりと蕎麦屋さんがある。
こんな所に何で?とちょっとびっくりするがしっかり先客もいた。昭和を思わせる小物がそこかしこに置いてあり退屈しない。
ソバはというと、しっかりした腰のある更科系の美味しい手打ち蕎麦であった。
で近くに「大杉がありますよ」と聞き、さらに山の方へ数キロ走ると五十谷地区があり、その名も「五十谷の大杉」と大きく書いた案内板があった。
そこにおそろしくりっぱな、それは杉というより、何かが住みついていそうな化け物の大木があった。
樹齢千二百年、幹回り八メートルだそうである。しかしそれより普通「杉」というと真っ直ぐ空へ向かっているのを想像する。
が、芯になる幹は確かに曲がりくねりながらも空へ向かっているが、地面から一メートルあたりから何本もの枝が垂れ下がり、やがて何とか上を向いてはいるが、 その枝がどれも人が抱えられない太さである(ほとんど枝とは言い難い)。
そこは雪深いところ、真っ直ぐ上に伸びる事は出来なかったのだろう。
そんな枝が何本も地面すれすれにあり、おおよそ杉とは思えない迫力のある大木であった。
これまた新しい発見となった。

ところでその事を嫁さんは自分のブログに紹介してあり、文面に「夫とドライブに行き」という箇所があった。
別にどうという事もないのだが、僕は先ほどから書いているように「嫁さん」といつも書く。
また人と話している時など「内の嫁さん」と言ったりしている。
「嫁さん」と「夫」。
何か微妙に違っているような気がする。 「夫」と表現されると僕は「妻」と書くべきか、と思ったり。
では嫁さんはというと「旦那さん」になるのかなあーと思ったりするが、まあさしたる意味は無いような気もするのであるが、一応続けてみよう。

呼び方や表現の仕方は色々ある。
嫁さん意外に妻に女房、上さんに内助の功。
または家内と言う人もいる。
最近はあまり聞いたことが無いが「内の愚妻」などと昔は人に紹介する人もいた。とんでもない紹介の仕方だが、今時愚妻などというと、たちまちにして離婚されるであろう。
事実今頃使わないせいか、素直に漢字変換されなかった。
その妻側からは夫に始まり、親父に亭主に旦那。
また主人に主(あるじ)もあるが、さすがに殿はないかな・・・。

さて無理やり深読みすると、呼び方や呼称によって、お互いへの愛情の深さが微妙に違うのかもしれないぞ?と思ったりするが、これに関してはあまり深く追求しない方が無難なようである。
と、こんな事を書くと嫁さんに「なにバカな事を書いているの・・」と言われそうなのでこの辺でやめておこう。

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