その47.葬式のロウソク



 私は以前、中途採用で葬儀社で働いていました。そこで、いろいろな

経験をしましたが、中でも私の心に染みついて離れない話を投稿します。

みなさんはお葬式に出席されたことはあると思います。その葬式の雰囲

気というのは、亡くなった人の重みによって全く変わることをご存じだと思

います。

例えば、老人が亡くなったとき、明るい雰囲気のことが多いです。病死の

とき、これも年齢が若ければ悲しみも深いですが、遺族にもともと覚悟が

できているので悲しみの深さはあるものの我々葬儀のプロとしてはそんな

に問題を感じることはありません。

しかし、交通事故や殺人事件の被害者となれば話は別です。突然の死、

遺族に全く用意がありません。また、これが子供だったりしたら、遺族の

悲しみはとんでもなく深く参列者においてもこの重苦しい負のエネルギーが

伝わることは皆さんも想像に難くないでしょう。

 

私があの日みた不可思議な現象もそういう交通事故で不慮の死を遂げた

小学1年生の子供の葬儀でした。

あれは夏の終わりでした。むせ返る暑い日。。。小学1年生が夏休みの最後

に信号無視をしたトラックにはねられたということでした。学校関係者や生徒

も参列し、すすり泣くというより怒声のような重い悲しみの告別式でした。

私は、遺族の痛々しい姿をみるとでもなく僧侶の読経が始まって、ふと、祭壇

に目を見やりました。ろうそくが赤々と燃えています。そのロウソクの灯が、

ロウソクの芯から離れて泳ぎ始めました。

「えっ!」

私は目の錯覚だと思いました。自分の足下に視線をうつし、深呼吸してから

再度祭壇をみました。ロウソクの炎は、普通に燃えています。

疲れているんだなぁ。。。。そう、思いほっとしたとたん、ふっと、ロウソクの

炎がまたロウソクの芯から離れました。それは火の玉のように遺体の周辺を

回り始めました。もう片方のロウソクは消えています。そんな馬鹿な風もないの

ロウソクが消えるはずもない。それに消えていたら誰かが気づくはず。

同僚は全く気づいてないようです。

要するに私から見ると両方のロウソクが消えている。そして、遺体の周りを

火の玉というよりロウソクの炎がぐるぐる回っているのです。

私は口をぱくぱくさせ、もう1人の同僚を見ました。その同僚は、じっと私の顔を

見て、首をゆっくり左右に振りました。気づいているんだ。。。。彼も。。。。。

彼は、何事もないようにまた私から視線を外しました。私は怖くて、じっとしていら

れなくなり、その場から離れ、外に出てしまいました。その後のことは全く覚えて

いません。

それから、1年後私は、別の理由で葬儀社を辞めましたがあれ以来、あのような

不思議な体験をしたことはありませんでした。辞めるとき同僚は、「葬儀をしている

と不思議なものを見てしまったり説明できないものを感じたりすることがある。

我々はそんなものはないという態度をいつでもとり続けなければお客様を不安に

させることになる。まあ、君も慣れることと思ったがなあ。。。。。。」

 


その48.真夜中の携帯電話のコール


真夜中の携帯電話のコール。。。
そりゃ、楽しいものもあれば
腑に落ちないものもあるでしょう。

今回は、とても奇妙なで不思議な体験報告をしたいと思います。

実は今、私の友人から電話がありました。
怖くて家に戻れないという電話でした。
そこで、私は今までに聞いたことがない気味の悪い話を聞くことに
なりました。

私の友人はワンルームに住んでいます。1人暮らしです。電話は
一般加入電話が1台あり、携帯電話を持っています。

その友人は昨夜、家に帰って11時頃にベッドに入りました。
それから、ぐっすり眠り、朝になり、出勤時間が迫っているので
携帯電話を掴んですぐに会社に向かいました。

それからのことです。休憩時間になってふと自分の携帯の着信履歴
を確認しました。

2件の着信履歴がありました。
留守電にはメッセージはありませんでした。
その2件は昨夜の夜中の2時〜3時の間に2回入ってます。
「誰からだろう?」
友人は着信履歴に電話番号を見て、がくがく震える
こととなりました。
「何故?」

そう、その電話番号は自分の部屋の電話番号だったのです。皆さんは、想像
できますか?この話の意味を。。。。



1人暮らしの方が、自分の部屋の電話から、自分が寝ている夜中に2度、
自分の携帯電話に電話がかかったと言うことです。
通常電話は、1対1のコミュニケーションツールですね。
じゃあ、誰が電話をかけたのですか?

自分の部屋の電話から。。。。。誰かがいるのですか?夜中に?
とすれば、
何のために携帯電話に電話を入れるのでしょう。泥棒のたぐいなら、むしろ
携帯で起こす必要もないし、着信履歴を残す馬鹿な方法を採るとは考えにくいと
思われます。むしろ他の問題が生じるような気がします。
生きた人間ならね。

じゃあ、誰が、どういう目的で、通信をしたのか?
もし、携帯に友人が出ていたらどうなっていたのか?
今夜も家の電話が勝手に友人の携帯に電話をかけるのだろうか?