東北一周ツーリング 2005

 ※ご注意
 今回の東北ツーリングのレポート、まずはじめにお断り致しますが……実は、この間のデジカメの
データが殆ど消失しました。(つД`)
 そんなわけで、掲載されている画像の殆どは同行者のKOBA&YUJI氏からのご提供によるもの
です。ご協力感謝いたします。 
 が、しかし、同行者といっても、途中2泊の宿が同じだけで、その日の夜に飲みに逝った以外はほ
とんどバラバラだったので、どうにも画像の存在しない部分がありますことご了承ください。 

◎旅 程
1日目(4/29) 
 金沢→新潟→山北町 

2日目(4/30) 
 山北町→鶴岡→酒田→鳥海山→秋田
→男鹿半島→八郎潟 

3日目(5/1) 
 八郎潟→小岩井牧場→田沢湖→阿仁
→大館市 

4日目(5/2) 
 大館市→青森→横浜町→恐山→大間崎
→八戸 

5日目(5/3) 
 八戸→遠野→北上 

6日目(5/4) 
 北上→二本松→磐梯山→奥会津→三条
→金沢 


1日目(4/29):金沢→新潟→山北町

荷物満載のTiger、
サスが沈む沈む 
 朝、意気揚々と0600時に起床したが天候は雨。しばらく様子を見るものの雨は一向に止まず、諦めて0900時に完全雨天装備にて出発。 
 金沢森本インターから高速に乗ると雨足はさらに強くなり、超重量装備のTigerはなかなかペースが上げられない。親不知付近では一時アラレまで降ってきて、ツーリングの出だしとして は最悪。 
 新潟県に入ると徐々に天候は回復してペースも上がるが、新潟は思っていた以上に広い(というか長い)。 
 新潟市内に付く頃には、いい加減ボーっとしてしまい、分岐を間違えて、本来ならすルーするはずの新潟市街のど真ん中に降りてしまう。
 気を取り直して、ICを降りたところでレインウエアを脱いでR7へ向かう。
と、R7へと入る交差点に入る際、ふとミ ーを覗くと、妙にリアのボックスが揺れている気が……っ
て、揺れているのはボックスのフタぢゃねーか! フタを閉め忘れているのだ!!
 信号が変わる直前に大慌てで留め金を閉めてから、とりあえずR7に合流。直ぐに落し物がないか
確認したかったのだが、新潟市内のR7はほとんど自動車専用道路の様になっているので、Uター
ンはおろか 脇に停めることもままならない。 
 かなり走って市街地を抜けた頃、ようやく道の駅で確認すると、ツーリングマップル が無くなって
ます ガ━━ΣΣ(゚Д゚;)━━ン 
 ヤヴァイ、あれがないとキャンプ場を探すことも出来ない……焦りまくって本屋を探し、付近の
TUTAYAにて05 年版のツーリングマップル(東北)を手購入。 
 予定では山形県まで入るつもりだったのだが、既に日は傾き始めており、新潟県の最北端の山北
町まで走った後、海沿いのオートキャンプ場に飛び込む。
夕食はパスタを茹でたのだが、これがどうにも大失敗。おまけに箸やフォークを用意していないこと
にビールを飲んでから気付き……茹で固まった(オリーブオイルを入れ忘れた)ペンネの塊を手づか
みでかじって腹に納めて寝てしまうことにした。 
 本日の走行距離427.6q 

2日目(4/30):→鶴岡→酒田→鳥海山→秋田→男鹿半島→八郎潟
酒田市内より、徐々に鳥海山が迫りだす
5000時ごろ起床、天候は文句なしに快晴。 
本来の予定では既に山形に入っていて、湯沢〜田沢湖〜秋田市と進む予定だったのだが予定を変
更、素直に海沿いから真っ直ぐ秋田に向かう。 
 昨夜の後始末や荷物の積み替えに手間取り出発は0700時になってしまったが、それでも鶴岡〜
酒田とスムースに通り抜け、かなり余裕が出来たので、秋田との県境にそびえる鳥海山の「鳥海山
ブルーライン」を走ってみることにする。 
 両側は雪壁になっていたが路面状態はドライで良好、気分良く展望台に到着する。展望台 付近は
まだ一面真っ白で、スキーを担いだ登山客が多かった。 
 秋田側へ下りて道の駅「きさかた」にてゆっくり展望風呂に入る。

 海の見える温泉でシャンプー、ボディーソープ常備で350円はかなりお徳。 
 お土産品や地物の物産などが並んでいたが、2日目から荷物を増やしたくはないので買 い控え、
その場でアワビ・トコブシの串焼き (300円)、ハタハタ丼(600円)、たまコン (100円)を食べるのみと
した。  
 そのまま順調に北へ進んで秋田市に入ると、今日の到達予定地の八郎潟はすぐそこ。 
 まだ時間的に余裕があるとみて、男鹿半島方面に走り、展望台のある寒風山に登る。

 頂上の展望台へはかなりの急勾配&ガードレールの無い細い道で、内心びくびくしながら 登ったが、山頂付近は広々とした芝生で眺望もよく開放感があってなかなか気持ちが良い。  
  茶屋でみそたんぽ(きりたんぽに味噌を塗って香ばしく焼いたもの)を喰っていたところ、地元中
学生の自転車軍団が現れ、息を切らしながら「カキ氷」を注文していた。
 バイクでさえ嫌な坂道を、よくも普通の自転車で登ってきたものだ、秋田の厨房は侮れないな。

 
 寒風山を下って八郎潟の中に入ると、まるで北海道のような(北海道を走ったことはないのです
が)一直線の道が続く。 
 地図に「菜の花ロード」と示されていた区間はほとんど菜の花が咲いていない(というか生 えてい
ない)のは残念だった。 
 「桜ロード」の方も、西側の方はまだ桜が咲 いていなかったが、南東側では桜八部咲き+ 菜の花
の帯が一直線に伸びていて壮観だった。  
  その付近にある自称日本一低い山の大潟富士(海抜0m)は、あまりの低さにあやうく見逃すとこ
ろだった。試しに登ってみると、麓から 9歩で登頂に成功。 

 八郎潟の干拓地は大潟村という一つの村に なっており、役場はもちろん、農業短大、ホテ ル、入
浴施設、キャンプ場等がある。  
  入浴施設に向かうと菜の花祭をやっていた。
 菜の花畑はきれいなのだが、これだけの数の菜の花が集まると、ちょっと妙な臭いになると初めて
知った。 
  
 入浴施設はちゃんとした温泉で、入浴料は 300円とお安い。食事も取れるので、今日はここですま
せた。(カツ丼+サラダ+モロキューで1, 100円くらいだった)  
  キャンプ場のある南の池公園は桜が満開で、桜の花に囲まれての野営となった。 
 公園にトイレと水場があるだけだが、静かでとてもよいところだった。 
 0800時には就寝。ただし、福山のオールナイトニッポンの時間には起きて聴き、シモネタに一人テ
ントの中で笑ったりしていた。 
 本日の走行距離286.0q(このくらいだと楽だなぁ)  

3日目(5/1):八郎潟→小岩井牧場→田沢湖→阿仁→大館市
  0400時過ぎ、桜の花にやってきた鳥の声で 目が覚める。
 せっかく気分良く目覚めたのだからと、公園 内にて空手の型やトレーニングをして汗を流す。 
 
 0600時に出発し、角館を経由して雫石方面へ。「壬生義士伝」で吉村寛一朗が「日ノ本一の美しい
国」と自慢していたとおり、山並みと緑のコントラストが美しく、空気も澄んでいるように感じた。 
 小岩井方面に向かうと牧草地の緑が特に鮮やか。小岩井牧場内にて今朝のフェリーで秋 田入り
していたKOBAと合流。 
 入り口正面から岩手山を望むと、まんまパッ ケージのイラストそのもの。 
 朝食はゼリーだけだったので、とりあえず、美味そうな匂いのしていた牛の炭火焼を食べる。  

 羊に触れることができるのだが、毛を刈って いない羊は触るとやたら熱く、その所為か息も荒い、
さらに瞳がうつろで虹彩は横向きだし… …なんか怖いよこいつら。 
(防寒ジャケットを着ている自分も十分暑苦しくてアヤシイが(笑))  

暑くねーの?    オマエモナー(w 

 ソフトクリーム(280円)はまるでバターかカスタードクリームのような濃厚さで、ここまで来て食べて
みる価値は十分にあった。たぶん、相応にカロリーも高いと思われるが。 

 お土産を物色した後、田沢湖へ向かう。桟橋 から見ると確かに不思議な色(まるでクールバスク
リン)で透明度も高そうだ。 
 実際のところは遊覧船にでも乗ってみないことには実感できないだろうが、野郎二人で乗るのは遠
慮させていただいた(笑)。 
 昼食には稲庭うどんのざるを食べたが、こんな観光地の店だったので味はそれなり。 
 
後ろにあるスピードボートの船体には「F-14 TOMCAT」のマーキングが(w
  
 KOBAと別れて田沢湖を秋田側に下りると気温がかなり上昇、田沢湖〜阿仁線は結構荒れてい
て、雪解け水がコーナーに流れ込んでいるなどで走りにくい。 
 コンビニもないのでろくに休憩も出来ないまま阿仁の道の駅までは走る。ここでは熊肉を売ってい
たのだが、結構お高くて買う気にはなれなかった。 

 大館市内の宿にてKOBA&YUJI氏と合流し。地元の知人にあらかじめ教えて貰っていたお店「昔
のきりたんぽや」(要予約)にて最も正しくスタンダードな「きりたんぽ鍋」を食す。 
 
 この正しいきりたんぽというものは、「ウマー!」とか叫ぶような美味しさではなく、極めて地味な美
味しさであった。結構ボリュームもあったが、男3人で黙々と汁まで平らげた。 
 ツーリング中不足しがちな野菜も十分に食べ ることが出来た。
 つきだしには、囲炉裏で燻されたたくあん「いぶりがっこ」 。スモーキーな香りと歯ごたえがたまら
ない。 正直、二切れだけじゃ物足りなかった。 
 それと、畑のキャビア(偽キャビアともいう)こと「トンブリ」は初めて食べた。まぁ、キャビアのほうが
美味いんだけど、これはこれで味わい深い。

4日目(5/2):大館市→青森→横浜町→恐山→大間崎→八戸
 心配していた雨は朝方には上がり、0645時の出発時点では路面も乾き始めていたので一安心。 
 R7から高速に乗って一気に青森市街を越えると、下北半島に入って直線的な道を延々進む。海
の色は深い藍色をしており、いかにも北の海という感じだ。 
 日本最大の菜の花畑があるという横浜町に着くが、残念ながら菜の花はまだ咲いていなかった。 
 菜の花プラザにてホタテ串(300円)とツブ貝(100円)を食べ、お土産に菜の花のハチミツ、ジャ 
ム、スープ、ふりかけなどを買い込む。 
 むつ市経由で恐山へ向かう。外輪山はワインディングで、特に下りはなかなかスリリングなのだ
が、ペースの遅い家族連れの車などが前を塞いでいてあまり楽しめなかった。 
 湖が見えた途端、強烈な硫化硫黄の臭いが鼻をつく。流れ込む小川の底は黄色くなっている。た
だし、臭いさえなければ景色そのものは爽やかな高原の湖といった感じ。 
 霊場の中に入るとまた違うのだろうけど、そこには入らず北に抜けるワインディングを走る。こちら
は交通量も少なく、楽しんで走っているうちに本州最北の海が見えてくる。 
 海岸線を進むに連れて海の向こうに北海道の大地が見えてくるという雄大な景色に気 分を盛り
上げつつ本州最北の地、大間崎に到着。 
 ここに来るまでもそうだったが、とにかく風が強く、バンダナを巻くのも一苦労。 
 本州最北の食堂で色んな組み合わせの海鮮丼の中からウニ+イカ+アワビ丼を注文。 
 もちろん十分美味かったのだが、どんぶり自体はやや小ぶりだし、コストパフォーマンス的にはさ
ほど良くもない気もする。もしここに行くことがあるならウニだけの丼にすることをオススメする。 
 むつ市に戻った後、太平洋側から八戸へ向けて南下するが、半島のこちら側はあまり海も見えず
面白味に欠ける。 あるのは六ヶ所村の原子力施設くらい(w

中身を食べた後のホヤ・・・ちとグロい?
 八戸市内のホテルにてKOBA&YUJI氏と再度合流し、「みろく横丁」の屋台村にて、ホヤ刺し、イカ刺し、シメサバトロ、地鶏の串焼き、海鮮ラーメンなど食べ歩く。 

 名産品のホヤの刺身は、なんつーか海に生えている藻の類をそのままちぎって食った感 じ。
 シメサバトロが一番旨かった。酒は大七と いう日本酒が旨かった。 

 本日の走行距離415.7q。  


5日目(5/3):八戸→遠野→北上 
 
 昨夜は旅行中で一番良い寝床だったのだ が、それで油断したせいか、布団と服をはだけ たまま寝てしまい、すっかり寝冷えしてしまっ た。微妙に風邪っぽいので、早朝出発での三陸海岸廻りはパスして、高速で一気に遠野市へ向かう。 
 途中、岩手山の雄々しくも流麗な稜線を望み ながら走る。東北の山はどれも迫力があって美しい。 

 岩手山SAからの撮影。ここの少し手前(走行中) からの眺望が最高だった。 


これはKOBAの聴いた伝承園でのライブ(w  
花巻空港ICで降り、宮沢賢治が銀河鉄道のモデルにしたという釜石線に沿って遠野を目指 す。川沿いの桜並木を抜けて市内に入ると駅前は桜まつりをしていた。 
 市内のショッピングモールの駐輪場脇にTiger を停めて、徒歩で市内を歩いて廻る。
 
 遠野昔話村に行って語り部の話を聞くことができた。 
 オシラサマの話とヘビ女の話でどちらも、人 間と非人間が結ばれる話な所が興味深い。
 
 伝承園へ行くとYUJI氏と再会、いっしょに曲り家やオシラサマを見る。  
 
これがオシラサマ 怖いと言う感じではないが、ちょっと独特の雰囲気が・・・  
遠野地方の伝統的な家屋「曲がり家」、曲がったこちら側は馬屋になっている  
 北上市へ入り、温泉施設(露天風呂つき)にて入浴と食事をすませ、北上市総合運動公園のキャンプ場に滑り込む。 
 家族連れの子供が騒がしいのは仕方がないとして、通路で火をおこすのはどうかと思う。(夜中にトイレへ行くとき踏んづけたぞ) 
 あと、トイレは人が入るとセンサーでライトが灯るのだけど、点灯時 間が短すぎて用を足している最中に消える。ま、タダなので文句も 程々にしておこう(苦笑)。 
 本日の走行距離277.6q。  

6日目(5/4):北上→二本松→磐梯山→奥会津→三条→金沢 
 0500時に起床し、0600時には出発。初日に比べるとかなり設営&撤収が素早くなった。 
 アンパン一つ食べてから東北自動車道に飛び乗りひたすら南下。風も無く、阿仁損をメドレーで熱
唱しつつ平均ぬふわ〜ぬうわq/hくらいで快走。 
 仙台を過ぎた辺りから徐々に混みはじめ、風も出てきたので二本松ICにて下り、磐梯山を超え
る。 表側は分岐の表示が若干不親切で多少ロスしたものの順調に進んだが、裏磐梯では五色沼
付近を先頭に渋滞にはまる。 

ツーリングマップル東北05 P17  
 それでも1200時には喜多方市を越え、R459に て新潟県へ向かう……が、このR459が大問題。ツーリングマップルには「変化に富み絶好 のツーリングルート」とあったのだが、これはもう、極端に偏った表現と言わざるを得ない。 
 えぇ、そりゃ変化には富んでいましたよ、ライトマシンに乗ってジムカーナ張りのコーナリングをアップダウン&ブラインド付き、ガードレールなしで楽しみたい方には良いでしょうが、荷物満載したビックバイクで超長距離移 動の最中に走りたい道ではないですよ。
 まぁ、それが楽しくなかったかと言えば、結構楽しかったのも事実なんだけど(笑)、やはり、ツーリ
ングマップルの表記には問題があるよなぁ。 
 そんなこんなで、新潟市近傍に入ったのは1500時頃、当初の予定ではここらで泊まる場所を探す
はずだったのだが、止せば良いのに高速を飛ばせば今日中に自宅まで帰れるものと判断してしま 
う。 

 日が落ち始めるが、未だ新潟県内のSA
 理論上は3時間もあれば金沢に帰還できるわけだが、既に400q以上走っている身体ではかなり無理があった。 
 北陸自動車道に乗ると、振動で手足の感覚が鈍り、風に揺さぶられ続けた頭はパンチドランカーのようにボーっとして、さらに目の焦点も少しずつ怪しくなって来る。 
 小まめに休憩を入れ、時速80q/hでファミリーカーやトラックにも抜かれつつ、ひたすら忍 の一字で金沢東ICに着いたのは2100時過ぎ。 
自宅到着は2130時ごろ。  

  本日の走行距離は711.4q、間違いなく、自己走行距離の最高記録なのだが……やっぱり新潟
でもう一泊して温泉にでも入ってくれば良かったと思う。 
 ま、多少トラブルもあったが、全体的には良いGWをすごせたように思う。 
 今回廻り切れなかったり、雪で閉鎖された部分についてリベンジしたいのだが、やはりまとまった 
休みがないとむりかとも思う。


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