天平勝宝二年三月一日の暮、春の苑の桃李の花をみてよめる歌

春の苑くれなゐにほふ桃の花した照る道に出で立つをとめ

(大伴家持:万葉集巻十九)

春の園に紅色に美しく咲いている桃の花
そして、その色に照らされ映えて見える道に可憐な少女が立っている

この有名な歌は大伴家持が越中(今の富山県)守であったころの作である
この頃の家持は自然の写生的表現に意を注いでいたと言われる



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