身体が熱い・・・・!!! まるでその身を炎の中に投じたような熱さの中で、が目を覚ます。 ここはどこだ・・・? 身体中にピリピリと痛みが走るような気がする。 重い瞼を必死に開けようと試みる。薄暗い闇がただ広がっている。 「う・・・・」 身体が、熱い・・・・喉が焼ける。 「気が付きましたか?」 どこかで聞いたことがあるような、冷たい声。 この声、この口調・・・誰だっただろう・・・ぼうっとする頭で必死に思い出そうとする。 「要くん、完全に目を覚ましてあげましょう」 誰だっただろう。 誰だっただろう。 誰だっただろう。 「はい、先生」 鈍くなっている思考を必死に巡らせて思い出そうとするに、静かに近づいてくる足音。 先生・・・? 要くん・・・・? あ、月村教授・・・!! 「起きて下さい、さん」 声の主が誰だかわかったと同時に信じられない感覚が全身を駆けた。 耳にぞくぞくとする感覚。耳元で囁いた誰かが、の耳朶に柔らかく歯を立てた。 「あっ!!」 その誰かが、くすりと笑った気がした。 「せっかく綺麗にしたのに、これでは全く見えませんね。 やはり少し明かりが必要ですね・・・」 冷たい声と共に、部屋に明かりが灯ったようだ。 そしてようやくは、自分の身に何が起こったのかを知った。 「・・・・!!!」 見たこともない着物を着せられ、手足は大の字に広げられ、縛り付けられている。 「ああ、さん、綺麗です・・・」 声のした方を向けば、小使いの青年がうっとりした顔で、自分を見ている。 先ほど耳に歯を立てたのはおそらく彼だろう。 は驚きの表情を隠せないまま、呆然と前に立つ二人を見た。 「あんた・・・!?」 「ふふ、さん、貴方の今の格好・・・とても綺麗ですよ」 肌蹴た着物から覗く細い手足は雪のように白く、 普段のように結わえていない長い黒髪は艶やかに腰の辺りまで流れている。 「な、何故こんなことをする!?」 「さて?」 可愛らしく、とぼけたように首を傾げる要。 その奥で、目を細めて笑っていた月村が代わりに話し始める。 「ご自分の胸に手を当ててよくお考えなさい。 おっと、でもその状態では無理ですね」 くすくすと、どこか楽しそうな笑みが零れている。 ぶるるっ。 思わず身震いしたに、要はにこりと笑った。 「怖いですか?」 「あんたたち、こんなことしてただで済むと思っているわけではないだろうな・・・」 きつく、きつく睨みつけてが言う。 「おや、まだ自分の立場がわかっていないようですね?」 「なんだとっ?」 月村にそのような言い方をされ、悔しくて暴れようと試みても、身体は全く言うことをきかない。 両の手首と足首を戒める縄も、そこまできつく縛られてはいないようだが、外すことは不可能のようだ。 「君は、要くんの恥かしい写真を持っていますね?」 「・・・・」 「無言は肯定ととりますよ」 淡々と話を進める月村。 全ての質問に対し、完全無視を決め込みたい気分だったが、このようなことを平気でする男に、 それをする勇気まではにはなかった。 渋々答える。 「・・・花喰ヒ鳥とやらが、勝手に部屋に置いていったからな」 「その写真と要くんについて、いろいろと嗅ぎまわっていたようではありませんか」 「・・・」 「写真とその事実を公表されるのは、彼にとって非常に迷惑なんですよ」 「別に公表するつもりなどない」 「信じられませんね。それならどうしてこの件について嗅ぎまわるんです?」 「それは・・・」 公表するしないについては、本当にの頭にはなかった。 ただ、花喰ヒ鳥が一体何者で、何が目的なのかを知りたかっただけなのだ。 確かに金子の言うとおり、推理小説のように探偵気分を味わっているような気になっていたのかも知れない。 だがしかし、それも今から思えば・・・、の話である。 「言葉に詰まるということは、やはり公表するつもりだったんですね」 「ちが・・・あ・・ぅ?」 自分の身体に異変を感じ、は妙な声を出してしまった。 先ほど、全身が焼けると思った感覚が、再びを襲ったのだ。 それも、熱の集まる場所が先ほどよりもはっきりしているように感じる。 「ようやく、効いてきましたね」 「お、れに・・・何をしたっ」 「ちょっとした薬を飲んで頂いただけですよ」 「あ・・・・あ・・・」 おかしい、自分の身体が自分のものではなくなってしまっているような錯覚に陥る。 身体中の熱が、自分の中心に集まってくるような、抗いがたい感覚。 「今、自分がどんなにいやらしくはしたない格好をしているのか、わかっていますか?」 冷たい視線が頭上から降ってくる。 「ふ・・・あ・・・っ」 「まるで標本にされた蝶ですね」 くすっと笑って要が言う。 「あ・・・?」 「女物の着物を着て、両手両足を広げて・・・まるで美しいまま針で留められた蝶のようです」 「女の着物・・・だって・・・!?」 「くん、今、貴方は女装しているのですよ。 薄明かりの中で見る貴方は見紛う事なき女性でした。 こうして明るい部屋で見ても、そのいやらしい部分が見えさえしなければ女性そのものですよ」 くつくつと喉を鳴らして笑う月村。 指差された部分は、着物の隙間から僅かに勃ちあがって自身を主張している。 「な・・・んだと・・・!!」 両手に力を入れて縄を引きちぎりたいが、もちろんそのようなことは不可能である。 「本当に美人ですね。要くんよりも、更に女性的な顔立ちに、体付き・・・」 言いながら、月村が着崩された着物のあわせから手を差し込み、脇腹から腰の辺りまで撫で付ける。 「ああっ・・・・いやぁっ・・・!」 思わず出た、悲鳴に近い甲高い自分の声に、赤面する。 触られた場所からじんじんと熱い。 「くっくっく。聞きましたか、要くん」 「はい、先生。まるで、女性の悲鳴でしたね」 女性の部分を強調して要が言う。 その台詞に、余計にの身体に怒りと羞恥から熱が篭る。 「おや・・・もしや、今ので感じてしまったんですか?」 少し楽しげに言う月村。 その手は、熱を持ち始めてしまった自信にそっと触れる。 大きく開かされた足の間で、それは一段と硬さを増す。 「あ・・・・ぅっ!!」 「こうして貴方の恥かしい写真を撮れば、おあいこです」 「俺は・・・、公表なん・・・て、しない」 「念には念を、ですよ。ほら、随分と辛そうですね、ここ」 そう言いながら、月村が柔らかく包み込み、上下に扱き始める。 「ひ・・・・! いやぁ・・・・あっあっあっあっ・・・・あ・・・・んっ」 みるみるうちに大きくなる自分自身を感じつつも、身動きがとれず身を捩ることも叶わないこの状況。 は必死に声を噛み殺す。 妙な薬のせいか、とろけそうな快感が擦られている場所から波紋のように全身に広がる。 こんな、こんなことが起こっていいはずがない。 「先生、僕がしなくてもいいんですか?」 不思議そうに要が言ったが、月村はにこやかに首を横に振った。 「いつも要くんばかりでは可哀想ですからね、今日は私がしますよ」 「でも・・・」 なおも食い下がった要は、しばらく複雑な表情をしていたが、結局言う通り大人しく見ていることにした。 月村の手は、の着物に再びかかる。 はだけた胸の上を滑る。瑞々しく吸い付くような白い肌。 小さく尖った紅点を、指の腹で柔らかく押しつぶす。 「はぁ・・・・・・・・っ」 「おや。そんな声を出して・・・くん、君はとてもいやらしいですね」 「いやだ・・・っ」 思いっきり顔を背けるが、指は執拗に同じ部分を攻め立てる。 両方同時に転がされ押しつぶされ、そしてあろうことか、きつく吸われた。 思わず、腰が浮くような快感。 「んっん・・・やめ・・・・ろ!!」 「嫌がるくせに、これだ・・・。はしたない」 胸を弄っていた手が、いつの間にか下腹部に下りている。 は、全身をびくりと震わせた。 ほんの少しでも触れられたところから、じわじわと抗いがたい感覚が走るのだ。 「くぅ・・・・やめ・・・・ろ!!やめてくれっ!!」 「気持ち良いでしょう? この薬は実に難儀でしてね、君のような自尊心の高い人でもあっけなく素直になれるんですよ。 とある人で、実証済みですから」 「いや・・・だっはなせっ!!変態!!」 「おや、口が悪いですね。まだ懲りない・・・か。そんなにお仕置きしてほしいんですか?」 言うなり、の口の中に指を突っ込む月村。 「んぐぅ!? あふっ・・・ん・・・うぅ・・・」 右手の人差し指と中指をの口の中で掻きまわす。 口腔内を、まさぐるように舌の上を何度もなぞり、喉奥まで突き入れる。 「ほら、お仕置きです」 言うが早いか、口から指を引き抜くと、の秘部に押し当てぐいっと中に押し込んだ。 「あーーーーーーっ!!かはぁっ・・・」 今まで感じたこともない圧迫感に、息が詰まる。 思わず涙が出る。 「やめ・・・ろ・・・あっ・・おね・・・がい・・・」 途切れ途切れの吐息混じりに、哀願する。 「こんなに大きくして・・・中に指を入れられてこんなに感じるとは・・・」 これ以上ないくらいに張り詰めた自身を、冷ややかに見下ろして月村が言う。 「そうですね、君を素直で良い子にする最良の方法を思いつきました」 言いながら、中の指をくいくいと曲げる。 「ひ・・・・あぁっ!! あ・・・あっ・・・・んんっ!」 「この指だけで、君のここを満足させてあげましょう」 大きく反り返り始めた、自身の先端を意地悪く少しだけ触って月村が言った。 「やめ・・・ああっ あっあっ うっ!!」 淫らに蠢く指の感触が、を苛む。 どんなにもがいても、顔を背けても、その感覚からは逃れられない。 薬のせいか、頭には靄がかかりはじめ、何も考えられなくなる。 自分の意思とは反し、腰が自然に浮き中で動く月村の指にあわせ揺れてしまう。 「さん、ほら、ここ。可哀想に、触れてもらえずに先端から涙が零れていますよ?」 意地悪く、耳元で要が言う。 こんなことならば、早い段階で謝っておけば良かったのだ。 耐え難い快感に飲まれそうな頭で、はひたすら後悔した。 「ひ・・・っ!!」 月村の指が、とある一点を探り当てた時、あからさまにの身体が跳ねた。 目は自然に見開き、喉を反らせ、肩で息をする。 「・・・ここですか」 静かに言うと、月村は容赦なくその一点を責め始めた。 「あっあっあっあっあっあっ・・・・ああああっ」 その動きに合わせて、の身体がわかりやすく跳ねる。 「さん、そろそろ限界ですね」 耳朶を甘噛みしつつ話す要の声も既に届かないほど、 腰から波紋のように広がる快楽に身も心も溺れてしまったを見て、月村が冷たく笑った。 「くっくっく。これで、君はもうどんなに女扱いをされても、否定することなどできませんね」 「あっあ・・・おね・・・・がいっ・・・もう・・・ああっ」 自分は、女としてこの男に扱われているのだと思うと、この上ない屈辱がの中を荒れ狂う。 中に指を入れられ、掻き回されて、どうしようもない快楽を得てしまっている。 「ここには触れてもいないのに・・・ほら」 ぐいっ。 弱い一点を一際強く突かれ、の目の前に白い閃光が走った。 「・・・・あぁああああーーーーーーーーっっ!!!」 ぐったりと果てたの顔は、自分が放ったもので濡れていた。 遠くで、要がくすくすと笑っている声が聞こえる。 そして二度目の閃光。それは、カメラによるものだったようだ。 「これでもう、くんは君に逆らえなくなりますよ」 優しく要に話しかける月村の声を遠くに聞きながら、の意識は闇に沈んだ。 <<<前 次>>> |