・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(C)2003
Somekawa & vafirs

金沢 BAR <主のひとり言>

長崎ちゃんぽん

いきなり「ちゃんぽん」の話となります。
チャンポンというと長崎となります。
が、鹿児島たる僕も、当時よりラーメンよりチャンポンの方が身近な物だった。
たぶん九州全域チャンポンはその昔より根付いていたのだろう。
チャンポンの語源はというとそこは長崎、当然ポルトガル語だそうである。
その意味も「混ぜる」からきているようである。
事実何でも「混ぜこぜ」する事をチャンポンと呼んでいる。

ところが面白い事にポルトガル料理かというと、そうではないらしい。
明治の頃に中国へ渡ったある人が日本へ帰って来ると、余りものの肉や野菜をごちゃ混ぜ(ちゃんぽん)にして麺と煮込んだ、という事らしい。
ようするに「肉野菜煮込みラーメン」という事になろうが、実際のところ海産物はエビやイカにカマボコ、そして必ずと言ってよいほど「きくらげ」が入っている。
たとえば中華料理の五目ラーメンなどやっぱり「きくらげ」が入っているので、なるほど中国から、と納得できる。

そのチャンポンであるが長崎は「リンガーハット」というチェーン店と、もはや金沢の味と言われる「八番らーめん」とが何やら一緒にやりませんか、という事で動いていたらしい。
僕などこれは酔い良い(よいよい)こっちでも本場のチャンポンが食えるんだ、と思い楽しみにしていた。
ところが先日ニュースになっていたが、どこでどうなったのか「この話はなかった事にしましょう」となったらしい。
実に残念、となった。

ところで先の「8月9日」、広島に次いで原爆が落ちた日である。
我が嫁さんはその式典に行ってきた。
その昔僕の経験上、不味いラーメンはあるが、不味いチャンポンはない、と思っている。
とそのことを告げ、嫁さんに「しかと本場のチャンポンを食べてこいよ」と言って送り出した。
次の日帰ってきたが、しっかり地元の人に「美味しいチャンポン屋さん」を紹介され、しかとチャンポンを食べてきたとの事。
嫁さん曰く「不味いチャンポンはない、という感じ、分かったような気がする」とまあ「微妙」な言い回しだった。

でその「リンガーハットと八番らーめん」との提携の話が無くなった、との事を嫁さんにしたところ、いとも簡単にリンガーハットは「イオンかほく」にあるらしいわよ、という事だった。
ナニッ、である。
ネットで確認してみると、。
しかとあった。
それじゃあという事で、先日行ってきた。
車で30分もあれば着く。
飲食コーナーに行くとあった。
それもわざとらしく?八番らーめんと隣り合わせにあった。
大きく「リンガーハット・長崎ちゃんぽん」と看板が出ている。
メニューを見ると「大・中・小」とあり胃の無い僕には親切な「小」を注文する。
長崎のチャンポンは何年振りだろう、50年ぶりかもしれない。
しばらくして手元のブザーがなり、久しぶりのご対面である。
小さい中にも肉・キャベツ・人参・モヤシにエビにイカゲソ、しっかりキクラゲも入っている。
白い鶏ガラスープが懐かしい。
なるほど、と思いながらまずはスープをすする。
ウンこれやな、とまあ何がコレなのか分からないが勝手に頷いている。
それに具沢山である。
麺にいくまでにエビやら野菜を口に運ぶ。
またうんうんと頷きながらふと思う。
麺であるが何故か昔から、黄色い中華麺と違って、麺まで白い。
小麦以外に、何か混ざっているのだろうか?
ひょっとして麺もチャンポン?・・・と意味不明なことを考えながら白い麺をすすってみる。
これだ、これぞ本場のチャンポンだ。
と書きながらも、実は本場ではないチャンポンを食べた事がない。

で、感慨深く食べた訳であるが、懐かしさと味に満足したかというと、実は「さほど」であった。
これぞ九州で食べていたチャンポンだ、と思ってはみるが、当時のチャンポンの味を思い出せない。
思い出せないために今食べているチャンポンに懐かしさも感じない。
食べ終わり「ちょっと期待しすぎたかな?」とひとり呟いた。

思えば鹿児島のど田舎、我が地区に食堂などなく、たまに町に連れて行ってもらった時に食べたチャンポン。
腹がへった時のチャンポン。
美味かったはずである。

<主のひとり言>  毎・月半ば更新いたします。