【三輪】
物語のながれ
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次第の囃子でシテの
里女が静かに登場します。以後の舞台を見所(観客)が思い巡らす大切な一場面です。
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前シテの出 |
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シテは曲見(しゃくみ)の面《中年の女に用いる》をかけ、摺箔(すりはく)の小袖を着、上には色無唐織(金糸・銀糸など様々な色糸を使った浮織で、紅色の入ってないものをいう)を着くしてる。
やや じみな姿である。
さびさびとした秋景色を生かす名文と名調は比類なく美しい・・・
≪山頭には夜弧輪の月を頂き・洞口には朝一片の雲を吐く・・・≫
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里女 |
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寂しい秋の夜寒に衣を賜りたく僧に乞う。快く衣を貰い受け、その帰りがけに問われるまま
”三輪の山本近くの杉立てる門をしるしに尋ね給へ”と言い残し立ち去るのです。
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僧より衣を賜る |
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