〈腹腔鏡下手術〉
泌尿器腹腔鏡手術技術認定取得済み(日本内視鏡外科学会,日本泌尿器科学科および日本EndourologyESWL学会公認)です.(平成17年4月現在日本で136名,北陸3県で4名の泌尿器科医が認定されています.)
他院での手術・手術指導も含め,約100例の手術経験があります.
対象疾患は副腎,腎,腎盂尿管の腫瘍性疾患(良悪性とも),腎盂尿管の形成手術非触知精巣の腹腔内探索および手術精索静脈瘤手術,等です。
〈自排尿型代用膀胱手術〉
膀胱摘除後の尿路変更に,自分の小腸を使った自排尿型代用膀胱を作成しています.この手術によって,尿を受けるパックを下腹部に装着する必要がなくなり,尿路変更が必要な患者さんから大変喜ばれています.
国内の先進的病院では標準的とされていますが,北陸では標準的手術とは言えません.年齢や性別にかかわらず,希望や全身状態をみて本手術の適応を決めています.
他院での手術・手術指導も含め約50例の手術経験があります.
〈下大静脈内に進展する腎腫瘍に対する根治手術〉
心臓血管外科の協力を得て,拡大手術を行っています.体外循環を用いた右心房内へ進展した腫瘍塞栓の摘除も可能です.
他院での手術・手術指導も含め約15例の手術経験があります.
〈前立腺癌のセンチネルリンパ節生検
乳癌では広く行われていますが,国内で前立腺癌に対して行っているのは当科のみです.センチネルリンパ節生検とは,骨盤内に多数存在するリンパ節のうち最も癌の転移を起こしやすいリンパ節を手術中に検出する方法です.
保険適応外の診療行為ですので,当院倫理委員会の承認のもと,ご本人の承諾を得て行っています.現在,費用は病院負担としています.
他院での手術・手術指導を含め約80例の手術経験があります.
〈女性の尿失禁防止術および骨盤底形成術
最新の失禁防止手術(TVT手術)とソフトポリプロピレンメッシュを用いた骨盤底再建手術を行っています.膀胱瘤だけでなく,子宮脱や直腸瘤さらに直腸脱を含めた骨盤底全体の診断治療を行っています.複数臓器の治療が必要な場合には当院骨盤底(機能)再建外来にて,3科(泌尿器科/産婦人科/大腸肛門科)合同で治療方針を決定し,一期的手術を行っています.
〈睾丸腫瘍に対する抗癌剤大量療法〉
血液内科の協力を得て,末梢血自家骨髄幹細胞を採取保存し,抗癌剤大量療法後に骨髄幹細胞移植を行うことが可能です.

1.当科で行われている標準以上のより高度な治療